どうということもない

どうということもないけど 忘れたくない

大学生はクソだ



外の空気を吸うと、冷たい外気が肺の中に溜まっていき、私の胸に募る寂しさと重なった。


寂しくて仕方なくて、寝不足に袴で歩き回りどうしようもなく疲れてボーッとしていた身体に、涙はなかなか出てこなかった。


カラオケボックスをあとにするとき、ほんの少しだけ頬が濡れたが、それは涙が汗か、アルコールを含んだ滴かもわからない。


彼らと私は、もう二度とここへは来ない。


激しく揺さぶられ、そして揺さぶり続けた私の学生生活は、あまりにも緩やかに、そして穏やかに終焉を迎えた。


カラオケボックスでいくら叫び倒しても、その声が時を遡ることはない。過ぎゆく時に合わせた怒号は、私の微かな抵抗だったが。虚しく時は過ぎた。3/23日と3/24日の間で、何かすごく大きな溝があるような。そんな気がした。嵌ってしまったら抜け出すことのできない、あまりにも大きな闇。どれだけ時間が過ぎようとも私の中で消えることがない深い深い分断。そこより前には戻らない。頼りない記憶を辿ってしか、情けない一大学生としての日々には辿り着けないのだ。


人生一度きりの大学生活は、恐ろしいほど長かった。

神様の悪戯を疑うほどに。尋常じゃない量の余暇をもらうと、人は何をすればいいか困る。


モラトリアムこそ真の拷問だったやもしれない。人間関係が苦手な私にとって、絶好のチャンスでもあったが、反対に凡そ苦行とも取れる側面もあった。


大学生はクソだ。

路上で飲むことを覚えたり、どうしようもない素行不良をひけらかしたり、高校の頃はあんなに好きだった文豪や英文読解にも見向きもせず、単位をズルズルと落とし、どうしようもない自分のどうしようもない自我と向き合うことすら億劫になり、そのくせ最後には、必死になって教授に頭を下げた。


この大学生という身分が始まってからというもの、向こう見ずな行動をしたら、何か成果として残ると勘違いしていた。

そのせいで過ちを沢山犯した。

過ちだらけの大学生活だが、それでも、こうして書いているだらけた文章を、誰か1人でも読んでくれているという事実こそ、私が遺せた成果に違いないのである。


22歳の春、私自身がまだこうも未熟で、ロマンチストだとは。5年前の私が見たら卒倒してしまうかもしれない。それとも、多感な高校生だった私は、馬鹿ね、と少し、笑うだろうか。


嗚呼、大学生よ。


我々は少しも学ばなかった。


煙に紛れて煙草を吸ったとて、存在が変化することなどない。


酒でいくら身体を溶かして消し去ろうとしても、なかなか溶けない。


私が君と、そして君たちと犯した過ちは、2度とは起こらないが、2度とは起きないということが誓われてしまった。


あーあ。私は今日もこんなクソみたいなポエム書きやがって。

でもこんなクソみたいなポエムを書く自分がどうしようもなく好きだし、若くてどうしようもない私は、愛すべき存在だと、どこか平行世界の私が言っている。



私はこの四年間で何人もの人に恋をした。

これを読んでいる君のことも、きっと好きだったことと思う。ありがとう。愛してる。


卒業おめでとう。

大学生は、クソだ。

だけど、間違いなく、最高だった。


amane

別れた話



八戸でイベントの打ち上げをした時のことだ。

「彼氏との関係、すごく悩んでるんだよね。あーんなに好き同士だったのに。

もう私のこと好きじゃないんだと思うわぁ

」と言ったら、小林司

「そんなん、別れればいいじゃん。若い頃の恋愛なんて、一生忘れないと思っても、すぐ忘れるんだよ。せっかく若いんだから、色々経験しなよ」と答えた。


実は想定外の回答だった。


ショックだったのだ。私はやっぱり、えー!まだ向こうは気持ちあるんじゃない?だとか、まだ諦める時じゃないよ!とか、まあそんな言葉を欲してたんだと思う。(そんなギャルな回答なわけないだろ)

でも、小林司に言われた言葉は、なぜか、私の中にスーッと馴染んでしまった。だけどまだ彼のことは諦めたくなかった。


次の日、世界ひろし、小林司、まめぴーさん、工藤あかりさんたちと、八戸の観光地を巡った。


蕪嶋神社で引いたおみくじには、

  「恋愛:今の人が最上」って書いてあって。


ぴょんぴょん跳ねて喜んだんだ。

皆はそんな私を見て、薄く、微笑んでいた。


私は普段占いなんて信じない。でもこの時だけは、すがりたかったんだろうと思う。



彼から一向に来ない返信に心をかき乱され。

電話じゃなくて、会って話そうと思った。

これ以上時間を消費しちゃダメだと思った。

別れたほうがいいんだなぁ、と、一週間かけて身体に染み込ませて、ちょっと泣いて、日曜日に彼と別れ話をした後は、信じられないくらいたくさん泣いた。全然ご飯食べられないし、挙げ句の果てに吐くかと思った。


でもこの涙は君が好きな気持ちを諦めなくちゃいけなくて出たのか、自分がかわいそうで出たのか、心の準備がしきれてなかったから出たのか。わかんない。


別れ話の時に、わたしの前で君が泣こうとしたから。


泣くなよっ。振ったのお前じゃん〜


って言っちゃった。

わたしの前でずっとカッコつけてた君には、

どうせだから最後までカッコつけてもらおうと思った。悔しかったんだと思う。

「一緒にいてしんどくなった」

の一言は威力大きく。今すぐ殺せ、一思いに私を突き刺せと叫ぼうか、悩んだ。


お互いに無理しあって削られ合うなんて、毛ほども恋愛ではない。友情ですらない。


でも、君が無理して作り上げた君はあまりにも魅力的だった。それは事実だ。美しかった。混ざり気のない、綺麗な作品だった。

ところで、無理しないでねと言った私も無理していた。君が開かない部分の心は、私も開く気になってなかった。

恋愛が上手くない2人だった。


「じゃあ、行こっか」

切り出したのは私だ。いたたまれなかった。



「帰り何線?」って聞いてきた。


ばっかだなぁ、私は五反田乗り換えか品川から歩けるって、何回言ったと思ってんの。

私は君が溜池山王乗り換えか日比谷線だって、バスでも最寄りまで行けるって、そこまで知ってるんだよ。

記憶力がべらぼうにいいから?そうだね

君のことが、大好きだったんだと思うわ。


「山手線ー!」


「そか」

君から早く離れたくて。早足で歩いた。

横断歩道の前で、横から知らない男が話しかけてきた。

「お姉さん、それ、ヒヨコですかぁ?」


「ポムポムプリンですよ〜」

って答えた。


「あの、友達ですか?」

彼が牽制して、追い払ってくれた。

まーたこういう、優男なことをするから、

あなたはモテるのねぇ。


私はとっさに

「ひよこだってー。ポムポムプリンなのに」

と言いながら、ポムポムプリンのパスケースのほっぺをつついた。

本当は涙が出そうだった。私たちが初めてデートしたのは、ポムポムプリンカフェだったんだから。


山手線の改札前、君があまりにも暗い顔でじゃあ、、と呟くから、

ありがとー!またのもね!バイバーイ!


って。

明るく無理して言った後、山手線の改札に駆け込み、そのまま右折してトイレに行く途中の壁に縋り付いた。

蹲み込んで、声を出して泣いた。

しとどに溢れる涙は身体全部を覆い尽くす勢いで流れ続け、不思議の国のアリスみたいに湖になってしまうかもと思った。でも現実は水溜りがポツポツ出来て、ブーツに滴が落ちただけだ。


私の中の誰かが、これでよかったんだよ。

だって私の価値は私が決めるし。

やっぱり私はすごく素敵な人間だと思うから。って。すごく優しく話してくれるから、もっともっと涙が出た。

そろそろ泣かなくて良くなってきたので、これを書いた。読んでても読んでなくても、どっちでもいいけど、ブログに書いていい?って聞いたから、とりあえず書いたぞ!


ありがと、またね

「勉強の甲子園」


この時期になると、予備校の厳しい先生から言われたとある言葉を思い出す。


「お前らはな、勉強というスポーツでトップを目指すんだ。つまり、全国の勉強の強豪たちと戦う。来年の2月、お前らは『勉強の甲子園』へ行くんだ!わかったな?!」



「…ハァ?」

思わず口から出たその返事は、予備校講師から鋭い睨みを頂くに値する失礼さであった。


大体、テレビやらメディアでよく見かける○○甲子園なんていうのは、本当スポーツの世界で勝負できない奴らが取ってつけた名前だろ、本物の甲子園馬鹿にしてんの‥?

言われた瞬間、ひねくれている私はそう考えた。


よくこのブログにも書いていると思うが、小さい頃から運動がからっきし苦手で、なにをしてもダメだった。唯一の良いところは、親の言いつけで渋々続けてきたの勉強が、周りより少しできるところだけだった。


この予備校講師のことはあまり信用していなかった。一枚ペラっと文構造を学ぶためのルールを渡されて、全て暗記した上で講義の最初に口頭試問される。この口頭試問に受からないと、なぜ受からなかったか、かなり厳しく問い詰められた。更には授業終わりに呼び出され、次回までにどうやって挽回するか抱負を言わされた。そうやって暗記した構文ルールを適用し、講義中は過去問をひたすら読解。ここで事前に解いてきた問題をやるので、答え合わせも同時に行う。


本当にこんなやり方で英語の学力が伸びるとは思えなかった。根性論を振りかざしているだけだ、他の勉強法をしたほうがいい、そんな気さえしていた。


入ってから最初の頃はからっきしダメで、構文暗記も苦手だった。教室を出た瞬間からポロポロと涙を流しながら予備校から帰ったり、雨の日は帰り道ずぶ濡れのまま、溝の口駅を出てぼーっとしていることもあった。自由が丘の駅を見るたびに憂鬱さが襲った。しかし、私自身が大学受験をするにあたって、予備校選びにはかなりこだわったし(安くて面倒見がいいのが主な基準)、自分から進んで厳しい先生を選んだ。全て自分で決めて親からお金も出してもらってる分、その環境から逃れるのが正解とはとても思えなかった。


予備校での根性論的なやり方に納得がいってなかったのもあり、とてもたくさん葛藤した。ただ、やらないで諦めるより徹底的にやって落ちる方が絶対にいいし、受験が終わった時も後悔しないで済むと、本能が伝えてきた。


なら、この予備校で全力を出しながら、他の勉強も全力ですればいいのか。という結論に至った。


そのため、長文読解を毎月一冊ずつやって、予備校で配られたのとは違う文法問題集を10周解いた。


そして私は高2から予備校に通いつづけながら、高3の受験日まで毎日英語を30分以上勉強するというささやかな目標を完遂した。少ないように思えるが、30分は1時間、1時間は2時間、2時間は4時間へ姿を変えていき、その積み重ねによる700日間であった。休まず勉強する中で、段々と、しかし着実に私の中でインテリジェントな自我が芽生えた。これは選民思想でもあった。

センター試験の点数は鰻登りして、センター模試の英語で190点を超えたときは笑いが止まらなかった。しかし、その時の全国順位は驚くほど低かったのである。

「こんなに勉強しても、まだ追いつけない奴が全国にうじゃうじゃいる」という事実が、面白くておかしくて、どうしようもなく悔しくて仕方なかった。


ここで、「確かに私は今まで何でも勝負できなかったけど、唯一得意な勉強で勝負できるようになった」ということに気づき、(気付いたというか思い込んだのかもしれないが)あの予備校講師の言うことはあながち間違ってないのかもしれないと考えた。


そう、これを読んでいる受験生の人がいるとしたならば、あなたは選ばれし人なのよ、と、そう伝えたい。決して自分から進んでではなかったとしても、もしくは自分から進んで選んだ道だったとしても。この日本という国で何%かのインテリジェントになれる可能性を秘めたあなた。もうほんの少しかもしれないけれど。すごくすごく頑張ったあなたへ。ほんの少しかもしれませんが、エールを送りたいです。


頑張ってね。受験生の皆さんへ


ではまた、いつかどこかで。


amane


あー逃げようと70回唱えた


道端に落ちたビジネスホテルのスリッパが目に入るだけで、そのことで頭がいっぱいになる。君はどうして捨てられちゃったの?

ああ、いくらでも好きにすればいいんだ。


別にこの空間にいるのが嫌だとか、課された課題から逃げたいとかそんなんじゃなくて、自分の決めたことすらまともに守れない自分に嫌気がさしてるだけだと思う。この文はただの独り言のぶつぶつなので、いつもほど面白くないと思う。さして、いつもの文も別に面白くないけれど。

私は私に対してなんでもできるって思いすぎてると思う。思い上がってるというか、買いかぶりすぎてる。なんかそんな感じ。バカでなんもできない自分を少しでも認めて、無理難題を課し過ぎたり、人生は短いからとかいうバカな理由でなんでも手を出すのはやめなよ。ホイホイ返事をするな。だけど大事に捉えすぎるな。もっと客観的になれる。そのせいでいつも泣いたり吐いたり熱出して、周りに迷惑をかけてるんじゃないの?冷静になればわかることが、すぐわからなくなる。22歳にもなって少しも初歩的なことができない。


でも、それで良いじゃん!人生一度きりだよ、何したって私の勝手じゃん、私しか私の人生にいない、っていうふうに思ってる、ひたすら甘い自分もいる。この部分の私は高校生の頃はグシャってつぶしてたんだけど、今はひたすらこういう向こう見ずな部分の私の成分が大きい。

このまんまでいたら仕事した時にすごく苦労することになると思うんだよなあ。現にしてるわけだし。相変わらずカウンセリングは高い。時間とお金が潤沢にある人にしか精神は治せない。


あー企画通んない。


じゃあもし自分にこの会社で最大の決定権があって、私の考えた企画に本当にゴーサインを出すのかと言われたら、出さないような気がする。もっと現実的で、工数が低くてインパクトが出せるものにするだろうなと思う。こういう言葉は大っ嫌いだ。少しも美しくない。だけど向き合わなきゃ。生まれてからしばらくずっと空想の世界で生きてきた私は、脳内から現実に物事を導き出す能力がすごく低い。端的に言うと私の脳にはイルカとポムポムプリンと小林秀雄が一緒にいる。しかも3人は友達だ。おそらくあのエライひとは、私のそういうとこをすごくよくわかってる。だからこそ、週5で出勤できるかすら不安なんだけど、って今日聞いてきたんだろうな。しらんけど、でも私のことをここまでわかってる人はこの会社に今あの人とあの人とあの人しかいないはずだから、そうなんだろうと思う。全然つらいとかそういうのではない。私にとって吐き出すところがTwitterかここしかない。誰かに言うのは私らしくないというか、まだその段階じゃない。なんか違う気がする。


あとたぶんもう大人なんだからって言いたいんだと思う。大人は自分の犯してしまった間違いに対して、猫みたいに顔をギュッとしてるだけじゃ、許されない。怖がってもくるもんはくるし。大人ってそれが1日に何度もある。私にはその許されないぶんを補う愛想も知恵もない。


学生生活あと残り少し、楽しみなねって言ってくれるけど、学生だからこそできることなんてひたすら学割で幅を利かせるとか、美術館が安くなるとか、そんなんしか知らない。おじさんたちにとって大学生の女は価値があるみたいだけど、もうその価値にかまけてお金をもらうことにも興味がない。若さではもう十分稼いだ気がする。先にも言ったけど私は本当に愛想がない。好きでもない人間にわざわざニコニコ愛想振りまけないから、もうあそこには戻れないと思う。


これから家に帰ったら、大学一年の頃に嫌いだった奴の就職先を聞かれると思う。なんで嫌いな人の就職先なんて知ってると思ってるんだろう。とても不思議だ。もしそれが彼らにとって重要な世界の構成要素の一つなんだとしたら、なんて貧弱な世界なんだろう。


ああどうして今日も、私にとっての世界は少しも楽にならないんだろうか。山手線の新しい車両は白熱灯で照らし出され。こんなに早い乗り物に乗れるのが嬉しいので、今日もなんだか生きている。


あ、ブーツ破れてるんだった。今月二足もだめにした。何が起きてるんだろう。明後日までに買い換えなきゃ。

もういいかな。もう少し書きたくなったら書きにくるけど。


じゃあ、またね


amane

otogiの国より愛を込めて


どうも。サラリーマンが好きなamaneです。

ZENON/otogi、通算3回全公演観に行きました。

カルッツかわさきにて。あそこはもう少しするとテニミュがありますよね。てか、そんなでかい場所で公演できてしまうパワーがすごい。

ZENONというのは慶應のダンスサークル出身の方々の超大型ダンスプロジェクトです。2年に一回しかやらないししかも264名の社会人が携わったとのことで、このチャンス逃すまいと全公演バッチリ見納めてきました。


二回席天井→一階席右側真ん中→一階席左側前から12列目という座席で観たので、結構余すところなく観れたかなと思います。


最初の土曜と日曜1回目の2つは安定にボッチで見てたんですけど、3回目は勇気を出して左に友達を召喚することに成功し、ブツブツ感想を呟きながら見てました。(迷惑)

で、昨日の帰り道にも友達に大興奮しながら話したんですけど、私はサラリーマンが本当に好きなんですよ。突然ですみません。


昔から属性萌えなのもあるんですけど、もっと言えば単にサラリーマンなだけじゃなくて、他に何か普段抑圧された自我を曝け出す場所を持ってる人が好きなんです。趣味が爆発的なサラリーマンというか。

スーツ着て重いカバン持って硬い靴履いて出勤して、社員証首にかけておはようございまーすって言うんですよサラリーマンって生き物は。

抑圧、半端なくない???

めっちゃ動きに制約がかかるし、正直スーツで出勤とかダンスなり何かしらスポーツ的な動きの正反対に位置しませんか?


otogiはそんな人たちが土日なり夜なり集まって必死に編み出した公演な訳ですから、面白くないわけないですし、精神的にも物質的にも掛かってるものの差分が、大学生のダンスサークルとかと比べるとエゲツないんです。(大学生は大学生で超良いんですけどね)

クリエイティブがまず超かっこ良くて、赤と青がコンセプトカラーでめっちゃかわいいんですよ。パンフレットとか全3冊ももらっちゃったんですけどこれはお金払って追加でもらうやつじゃんと思いました。映像もやばいですし。ハイテクノロジーを余すことなく感じられます。

執念が伝わってくるんですよ。だって子供いっぱい来てるんですよ?!「ドデーン」とか「ズデーン」みたいなおっきな音で子供泣いちゃうんですよ?!子供がこんなに沢山いる現場(?)に来たのが生まれて初めてで、私もなんだかオギャりそうになりました。


お子さんいるのにハキハキ踊って友だちと話したり、公演には出てないけど沢山お子さん連れて来てるママさんが何人かいらっしゃって、スッゲェなと思いました。スッゲェ。社会を構成してる。老若男女本当に幅広い方が見に来てて、社会人が何かを賭してステージを作るってまじ尊いなと思いました。尊すぎる。


社会人って、ほかに守るものがいくつもあるんですよ!会社での地位、締め切り、給料、守秘義務、デスク周り、人間関係、家族、、、

やばいやばい、あんなに沢山踊ってる人たち全員に会社とか守るべきものが山ほどあって出社してるのがやばいって思いました。

えーだってあんなバキバキにダンスしてる人たちも夜が明けたら出社して社員証をピッとかざすんですよ?(さすがに今日は有給とったかもだけど、てか有給っていいよね、誰この響き考えたの)

もうやばい、社会人ダンサーの皆さんに社員証かざされるタイプの機械になりたい。自分、社員証かざされるタイプの機械に内定していいっすか?(ここで手を上げる)



以下、特に心が震えたナンバーの感想です。

見てないとわかんないと思うので、普段ブログ読んでる人はここからは読まなくても大丈夫です。


M5 蜘蛛の糸

はい、マジでかっこいい〜!今回一番好きでした。なので長いです。

笑っちゃうくらいかっこよかったです。蜘蛛の糸ね、芥川龍之介ですよ。けっこう穿ったチョイスじゃないですか?エグくない?てか皆さん蜘蛛の糸ちゃんと読んだことある??アラビアンナイトでふぇーい!いぇーい!ってやったあとにエッこの話なんだって思いました。カンダタのポジションがotogiに入り込んでしまった若手実業家で、そこもいいなぁと。なんかこう、良い地獄でしたね。地獄って超良いですよね。始まるタイミングが完璧なんですよ。数歩足を踏み入れた瞬間に、状況の異常さに気づく。「ヤバい場所にきた」と、観客も主人公も思ったその瞬間に襤褸の群れが動き始める。ダンサーの皆さんがあらゆる方向に首やら体を捻ったりして、出入りするんですけど、あーまじ良いなその入りハケの抜群のこだわりマジでかっこいいなと思いました。イラストでも文でも動きでもなんでもそうなんですけど、「怖い」って表現するの、めっちゃむずいじゃないですか。よーし!これは怖いぞ!と思って出したら笑われるとか。それって恐怖自体がすごく主観的な感情だから客観的に見れないってのが要因なのかなと思ってて。この曲のフリを作った人は、客観的にも主観的にも「恐怖」とか「狂気」を表現するのがすごく上手な人で、なおかつ、ダンサーの人たちも客がどれだけ恐れ慄けるのか考えながら、フリを消化していくのが抜群に上手い人達なのかなって思いました。マジかっこよかったです。

  


M6 憂鬱な職場

サラリーマンの曲!可愛かったです!

締め切り厳守とか貼ってあるホワイトボードがデデーンって出てきて、デスクもあってめちゃくちゃ「会社」なんですよね〜

メディア系の会社ですよねなんか。たぶん。ライターとカメラマンがいたので、新R25みたいなウェブメディアとかそんな感じなのかなと妄想しながら見てました。企画通んなくて病みツイするのとか、わかるなあと思いました。

ロックの動きにバインダー持ってたりメモ帳持ってたり細かくてめっちゃ面白かったです。

綿密な舞台構成が魅力的。小劇場っぽかったですね。


M7 "otogi" factory

超美人で性格良くて頭いいのにちょっと抜けてる最強の放研の先輩が携わってる曲です。

あっエレクトロスウィングでヴォーグとかヤバすぎてどうしようと思いました。あんな綺麗なお姉さんたちがピッカピカの服着てバッキバキに踊るなんて、自然と土下座したくなっていました。途中で早着替えがあったり、場面転換してでっかい扉と共にエレクトロスウィングの象徴みたいな真っ赤な服着た女の人とシルクハットのお兄さん出てきたときに「コレだよこれ!!!オタクがエレクトロスウィングに望んでるものはこれなんだヨォ!」と思いました。美しかったです。ちょっと狂気的なのもまた良いですよね。美は常に狂気から生まれるし、その逆もまた然りなんでしょうなあ。


M13  鬼ヶ島

推し、、、誰とは言いませんが私の推しの方がバリバリに携わった曲です、、、

radiotalkのインタビューとか聴いてると、本当仲良し〜ファンシ〜シルバニアファミリーなのかなって感じなのに共同で作ったらあんな踊りができてしまうの本当何って感じです、本当何?

普段「あーかわいい、シルバニアファミリーみたいだなぁ」と思ってた人が人殺しそうな顔でバキバキなダンスしてたらギャップで泣いちゃいませんか?

推しが「コンセプトは、鬼ヶ島だよ〜ん」って言ってたから、えーまじ?!桃太郎じゃん?!桃太郎似合いすぎでしょピンク好きだしお顔もかわいい感じだしきび団子作りてえ〜!と思ってたらぜんぜん違った。

敵の方だった。鬼の方だったんだね。鬼、めっちゃ似合ってたけど。般若って感じでした。全員まじで般若面被ってるみたいな顔しててバチクソ怖かったです。(褒めてる)

泣く子も黙るかっこよさでした。

ラスボスっていうよりは、ラスボスに入る前のめっちゃ長くて難しくてしかも怖い最終ステージに入った感じでしたね。悪魔城ドラキュラとか魔界村みたいな、鬼難しいアクションゲームかなと思いました。絶対あのフォメめっちゃむずいし緩急やばいし入りハケの忍者みたいな謎動き、とにかく「敵」って感じ。あとなんかこの曲は全体的に見ても総運動量がエグくて若いエネルギーをひしひしと感じました。(おばあちゃんなのか私は…?)



すみませんここまで読んでくださった方本当にありがとうございます。物語のあらすじとか、書き足せるタイミングがあれば書き足したいと思います。お話は、「誰もが自分の物語の主人公」と言う終わり方をして、すごく綺麗にまとまって終わります。これは私も同じ意見なのですが、人間はずっとotogiの主人公なんじゃないかなとも思います。数千の御伽噺の主人公が自分の中にいて、状況をみて選んでるかんじ。わざわざ機械に入んなくても、私はずっとotogiの中にいるのかなと思います。


そんな感じで、このタイトルにしてみました。otogiの扉から出る気もないので、otogiの国から愛を込めて、この文章を送ります。



ではまた


amane

挿絵画家達の業は深い

 

漫画も好きですが、その系譜となったであろう1890〜1920年代の小説挿絵たちが本当に好きです。特に好きなのはビアズレーとニールセン。私は高校の頃にこの2人と出会ってしまい、完全に性癖を歪められました。どうしてくれるの、、?バルビエやらデュラックやら、日本なら竹久夢二とかいろいろあるんですが、今回はこの2人にフォーカスします。

 

オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー(1872~1898)は、イギリスのイラストレーター、詩人、小説家。ヴィクトリア朝の世紀末美術を代表する存在。悪魔的な鋭さを持つ白黒のペン画で鬼才とうたわれたが、病弱ゆえに25歳で死去した。

(wikiより)

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そう。悪魔。彼の描く世界は魔の潜みし幻影。

オーブリービアズレーとオスカーワイルドは切っても切り離せないので、私はいつもサロメの話をする時ビアズレーの話をしてしまいます。まあそこに潜む2人の関係性とかそういうコンテクストも嫌いじゃないんですけど、やっぱり絵が単純に優勝してしまっていますよね。

 

本当に大好きなんですよ、ビアズレーのイラストレーション。高校で出会ってからずっと心酔しています。暗闇に煌々と光る艶かしさ。

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すごくたくさんの男性器や女性器のモチーフが出てくるんですが、それを探すのも楽しい。隠れミッキーみたいな感じです。隠れ…いや、ちょっと黙っとこうかな。このブログ、下ネタとかやってないんで。とにかくそれだけじゃなく、画面がかなりシンプルなのに対しとんでもない数のメタファーに満ち溢れてて、その計算性もビアズレーらしくて良いですよね。頭が良すぎるというか、今見ても新鮮さがあるのは恐ろしい。これを見て震撼した漫画家が日本にもたくさんいるわけですから。山岸涼子なんて特に色濃いですよね。彼女もシンプルな線でおどろおどろしくも美しい世界を如実に示す。妖精王が本当にオーブリービアズレーの構図まんまのところとかありますよ。あのほら井氷鹿(いひか)の振り向くシーンとか。(山岸オタならわかるよ)。パタリロ魔夜峰央なんかもビアズレーに影響を受けたと言います。バンコランとマライヒなんてまんま。ビアズレー作品そのまんまです。フェティッシュなその関係性といい、うーん、罪深いな、、、何人の女を道連れにしたのだろうか。てかビアズレーのせいで腐女子とか夢女子になった奴絶対1900当時もいたでしょ。私わかるからな、女の性分ってずっと変わってないの。だってシェイクスピア全盛の初期近代ですら美少年マニアの女性が美少年演劇に全通してログ書いてた証拠残ってるくらいなんだから。ジャニーズJr.の世界じゃんそんなん!ッハァ…ッハァー?

 

言うてますけども。

冷静になろう。

嗚呼ビアズレーの描くその世界に一度ですらいけたことがあるだろうか。否、無いのである。

世界観に入りたいかと言われると、微妙だろうか?幸福とはまた違った諧謔的な世界がそこにある。

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この毛の生えたテーブルの支柱とかグロすぎる。好きですけど。

 

サロメになろうと思えば思うほど私はサロメとは正反対の女に近づいてしまった気がする。高校生くらいまではビアズレーのイラストレーションのように銀の皿に乗ったヨカナーンの血塗れの頭に口付けしたい、とそう思っていたのですが、最近はカイニールセンの世界でボブカットの美しく細い庭師とダンスを踊るのも快いかなと思っています。なんか首とか切ったら断面ゴリゴリしてそうでやだし。いくら好きな人でも断面見るのはキツくない?だからなんかあのほら、エッチな漫画とかでよくあるあの断面見せるやつとか、個人的には好きじゃないんですよね。見えたところで何なんだ?それは空想じゃん実際に見たか?本気で輪切りにしてみた?ってなっちゃう、あれ、なんの話だ?

 

話を戻しまーーーーす!

打って変わって、カイニールセンの話をしましょう。全く毛色が変わりますよ、本当にいい絵を描くんです。美しくて可愛らしくて、おとぎ話の世界。出てくる人間みんな綺麗。背景も綺麗。でもたまに、怖い。

 

カイ・ニールセン(1886-1957)は、コペンハーゲン出身。デンマークイラストレーター。絢爛豪華なイラストと彩色を特徴としており、19世紀後半から1930年頃のイギリスを中心とした挿絵の黄金期である「挿絵の黄金時代」に活躍した1人。

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なんかこれ、、、ディズニーっぽいですよね?ディズニーっぽくない?そう、彼は実は、ディズニーなんです。

 

実はこの方、本業の挿絵が下火になり渡米され、アメリカでディズニー社の依頼を受けてファンタジアなどの作品に参戦されていました。人魚姫をやろうと言う計画もあり、彼は1941年にコンセプトアートを描いたのですが、没に。なんやかんやがありました。

白雪姫の美術担当だったグスタフテングレンなど、北欧出身の挿絵画家はディズニー作品黎明期と関連が強い。女の子の憧れの世界に最も近い人々でした。

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この王子様然とした人間、実は庭師なんですよ?やばくない?12人の踊るお姫様っていう童話の中のワンシーンです。美しいなぁ。薔薇とか摘んでほしいよね?しかも終盤は彼自身が選んだ1人のお姫様と踊ります。お姫様のドレスも可愛すぎる。こんなにたっぷりとしたドレープにここまで大胆に柄を入れて、しかも少し和服っぽい!

お話の流れは説明する体力がないので検索してね!

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いやーんかっこいい。かわいいし。最高。この豪華絢爛な背景の宝飾とか、大胆なヘッドドレスの構成とかよく思い浮かぶなと思いませんか?背景の仄暗さは夜明け前の闇を、前景になるにつれてどんどん色が明るくなっていくのに、庭師のマイケルだけ真っ黒。襟元にはフリル。細い足に履かせてある黒い靴までのラインの美しさと言ったらありません。私金髪ボブの細い美しい男の人とかもう神だと思う、、神の産みし存在?風と木の詩ギムナジウム万歳、、トーマの心臓でも見たし、、何よりもリオフォーティアくんか、、、

おそらく我々の大好きな金髪美青年という概念もこのカイニールセン無くしてはここまで盛り上がらなかったと思うんですよね、、、いやはや

 

ビアズレーがおどろおどろしく艶かしい世界観だとすれば、ニールセンはきらびやかだけどどこか寂しく、厳しい面もあるという童話挿絵ならではの世界観でしょう。ということでみなさんぜひ検索してみてくださいねー!

 

ではまた

 

amane

トゥインキー食べたことある?


「助けて」「むりしぬたすけて」


ラインが残ってる。これは一昨年の9月かな。

私は君のこと助けられたのかなぁ。

答えはノーだと思うのよ。

助けなきゃ!私しかいないんだ!って。

そう思ってた。

朝の4時、私は呼ばれたら必ずタクシーに乗りこんだし、君のために使うお金は羽のように軽く舞い上がった。日々の寝不足と飲酒、ピルの副作用で完全に私の身体は狂い、軽い鬱状態で毎日電車でポロポロと涙をこぼした。立ってる時も、座ってる時も、歩いてる時も、ほっとくと自然に涙がスーッと溢れた。だから毎日ティッシュをたくさん持ち歩いていた。寝顔を見て何度も泣いた。

泣いて泣いて私が苦しむたび、でもこの頑張りで、この一瞬のおかげで君を助けられてるんじゃないかってそんな気がしていた。


ウケる〜


何から助けたかったんだろうか?

君は何から助かりたかったのかな?


今思うと、エゴだったんだと思うの


君はいつでも何かから助けられたがってた

いつだってそうなの

そして私は君そんなの言葉を借りて作ったパズルで遊んでいたに過ぎなかったんだね。


愛かなんなのかはよくわかんない

だけど、もっと確実なのは嗜好していたこと

君のことも、わたしの自己犠牲も、かけたお金も時間も空間も飲んだものも何もかも全てを圧倒的に嗜好していた しゃぶり尽くしていたの!


一度食べたらやめられないお菓子みたいに


わたし海外のスポンジケーキのお菓子の、

トゥインキーが大好きなんだけど、

ゾンビランドにでてくるやつだよ?見た?


あの状況はトゥインキーだったんだと思う


真っ白なクリームが入った黄金色のケーキ

甘くて幸せな気持ちにしてくれる魔性のヤツ

二口で食べれちゃうんだけど、10個入りのパッケージだと胸焼けが酷くて食べ切れないの。明日に残しておこ、ってなっちゃう。


トゥインキー揚げてお昼ご飯にしちゃうアメリカ人もいるみたいだけど、私はちょっとパスかなぁ。


でも、恋愛っていつだってトゥインキーみたいに甘くてトロッとしてて、一口あたり145キロカロリーなんだって、そう思わない?


小林尊はトゥインキー、1分間に14個も食べれるみたいだけど、いくらなんでも暴力的数字よね。私だったら吐いちゃうかも。

トゥインキーは食べれる量が限られてるんだから、大事に食べないと、小林尊とかゾンビランドタラハシーに食べられちゃうかも!気をつけたいな〜


薄いラッピングを優しく剥がす瞬間、脳の中がでろでろに溶けてなくなっちゃうので、皆さんもトゥインキーには要注意!


新年あけましておめでとうございまーす


ではまた!


amane