どうということもない

どうということもないけど 忘れたくない

秋の冷たさと鬱


9月というのはなかなか残酷なやつで、私が予想していない間にするりするりと長いワンピースの裾先から入り込んでは胸元に肌寒さを与える。私の胸元は元々そこまで張りがある方ではないので、すぐにその風は広がって頭の方まで涼やかに。思考のクールさというのは極めて重要でありながら、鬱屈とも隣り合わせであることを忘れてはならない。そう、鬱の季節はもうすぐそこだ。きたぞきたぞ。全力で回れ右だ。


夏だからと言ってみんな浮かれていたのではないだろうか?かく言う私もその一人だ。いつもなら着ない短めのTシャツに、ハイウエストのダメージジーンズ、プリン頭になった犬のような汚いブリーチ・ヘアを合わせて浮かれポンチ。きっとワクチン二回完遂したことにかまけてかつてよく顔を出した古書店に行ったり、勝手のわからない初めての喫茶店で分かったような顔で注文をしたりしたのではないだろうか?紛れもなく私はその一人だ。夏の日差しは今年さほど苛烈ではなく、時折降り注ぐぬるい雨、上がった後の白い風がさらにその過ごしやすさを増していた。さすがにお盆の時期に冷えが来るのは霊感バリ5家系の私にはなかなか堪えるものがあったけど、まあこれも「涼しさ」ってことかと思えばやりきれた。そういえば今年は夕方になると母も私も近所の静かな公園で人影をよく見かけた。あと早朝にオオミズアオが二匹マンションの上の階と下の階にまったく同じ位置で死んでいた。


とはいえ。夏は夏だ。サイコーだ。夏は暑いし海は青いしプールはさらに冷えてキンキンで、エアコンの効いた部屋で齧るアイスキャンディー。夜に飲み干す缶ビール。塩焼きにした鶏肉にレモンなんか絞っちゃったりして、適当につまみ一つ作って白米と食ってればそれだけで万々歳なのだ。わかるだろうか。寒くなればこれからグツグツ煮込んだうどんと熱燗なんてやっちゃったりして、それもまた一興。ああ違う違うそうじゃない。

寒くなったら何がくるか。それは紛れもないマイナス。日はどんどん遅くのぼり、日照時間は減り、外に出るたび「あーこの格好は肌寒いわ、でも家帰って着替えたら間に合わねえわ」と思い、そのまま外で一日を過ごして家で風邪をひいたことに気づき。夏は一杯だけでよかったはずの白米はおかわりに手を伸ばそうとして。夜は何となく吹き付ける風と肌寒さに寂しさを覚えていつもは連絡しないような相手にしなを作ってみたりするのだ。そうして遅く朝起きて気づく、自分が醜く太って、寒気を理由に嫌な人間になってしまっていることを。より冷えた脳みそが、阿保をやることを許してくれなくなっていく。なくなっていく日照時間の中、暗闇で熟考し悶々とする時間は増える。そうこうしているうちに黒ずんだ皮脂のようにギトついた「何か」は近づいてくるのだ。しかも一度こびりついたらなかなか離れてはくれない。行きはこんなにすんなりくっついてくれるのに、帰る気配が一向に見えない。彼の名前は「鬱」だ。

こいつはマジですごくて、夏になると「今自分出番じゃないっすね」と空気を読んでくれる。友達と集まってバーベキューなんてしようもんなら、その匂いを嗅ぎつけて涙するくらい、こいつはザ・夏な感じが嫌いなのだ。波物語とか行ってたら涙流してジタバタ騒いで、ジブさんの顔なんてもう見れなくなってしまったのではないだろうか。知らんけど。そのくせに9月になると急にめちゃくちゃ元気になって、文化祭の準備に明け暮れたあの放課後の香りや、夏のリビングEDMお馴染みのセミとは裏腹に蟋蟀やら鈴虫やら各種虫の鳴き声も召喚しちゃったりなんかして、フロア(私たちが生きる世界)を「寂しい」「わびしい」空気に転換しようとしてくる。と言うか実際なっているのだ。体調が空気に左右されやすい敏感な人はみんな気づいてるのではないだろうか。


今年の奴らは、なかなか仕事が早い。


みんな、どうか鬱がやってくる前に、自分一人だけでもいいからパーティのひとつでも開いてくれ。どんなに明るく虚勢を張ったって無駄だ。あいつらどうせやってくるんだから。もう9月1日だから。君のすぐ隣に、ニコニコしながら熱燗啜ってんだからさ。せめてビールでも飲んだくれて、今日の夜は終わりにしようぜ。

ネイルサロンにいるスパイに関する手記


働いている間じゅうずっと自分の爪を見て満足したいのでよくネイルをします。


セルフでもやるんですが、今日は気に入っていてたまに行くサロンの話でもしたいと思います。地下鉄の新宿線沿いにある駅から徒歩3分くらいで到着する。立地はまあまあ、頑張ればJRの駅からも歩ける場所にあります。繁華街を抜けて5階くらいある大きな本屋を右手に見ながら古臭い橋を渡って、横断歩道を渡るとまいばすけっとやら何やらと300円均一の雑な居酒屋が並んでいるのが見えます。向かい側にはベローチェ。この辺住んだらまあなんかご飯には困らなそうだなと言う場所で、さらに路地裏に入ると新旧の中華料理屋がバラバラと出て来ます。


まあ、で、まいばすの通りに入ってしばらく歩くと築30年くらいの少し古びたマンションが出て来ます。


白い壁は所々グレーの汚れだったり擦り跡があって、下の方にだけ茶色いタイルが飾り付けだけのために貼ってある。ポストは銀色に黒ダイヤル。フロント部分の床はこげ茶のタイルばりなんですけどハニカム貼りでなんかやっぱり古めかしい。バチバチ唸る切れかけた蛍光灯はうるさくて薄暗い。しかも一階の裏側が謎の居酒屋(昼は空いてない)なので、少しにんにく匂いが立ち込めて余計に変な雰囲気。


そこのガッタガタいうエレベーターに乗りこんで、丸型で指先くらいの白いボタンを八階で押す。毎度その可塑性の高さに驚く。押した指先ごとどっかに持っていかれそうなそんな感じ。ところでこの形式のエレベーターボタン大好きなんだけど、誰かわかる人いますか。昭和感とフォントの丸っこい感じが大好きで、古いビルに入るときにいつもエレベーターがこの形式でありますようにと祈っています。


話を戻すと八階に着いてガッショオンと扉がひらいて進めば801号室と貼られた部屋札の隣、ドアのど真ん中に「ねいる〇〇」と全部ひらがなで書かれたスケッチブックの切れ端がバァンと出てくる。この時点でわたしはもうめちゃくちゃおかしくて、何度来ても笑いを堪えきれない。面白いな…


ギィ一と音を立てながら開く鉄扉は実際かなり重い。最初来た時は私も本当に後悔した。これから何が始まってしまうのだろうかと。でも開けてみるとオフィスのようなグレーのごわごわしたカーペット張りで白壁紙、白天井が小綺麗な一室が出てくる。



なーんだ、普通じゃんと思って靴をスリッパに履き替えていると、すごすごした様子で淑やかなおばさんが小さな声で呼びに来てくれる。


「こんにちは…」

「はーい、17時から予約してる○○です」


あとは席に着くよう促されて、ガラス張りのテーブルに手を晒して、ネイルのオフが素早く始まって…そんな感じで意外と淡々と施術は進んでいく。特筆したいポイントがいくつかあって、それはこのおばさんがめちゃくちゃ手練れだということだ。削る機械を使っているとはいえネイルオフにかかる時間は15分強。しゅばしゅばと神の手捌きでネイルを剥がし終えると、それはやりすぎなんじゃないかなって勢いで爪の表面を削られ始める。小さい頃にレシートの裏を爪磨きとして使った時に感じた、爪から皮膚まであと少しでスースーするあの感覚をまた味わえます。まあちょっと怖いので「軽くやってください」とか「ちょっと痛いです」とか、簡単に要望を出すと、スミマセンとか細い声で呟いてまた激しい勢いで爪を削り始める。この場所に来ると自分の今までの常識とかなんだったんだろうなあと改めて問うことができるので有り難い。真実なんていつだって軽薄で人を裏切るから、信じてない方が楽なんだよな。棚の上にあるどでかいモニターで流れてるテレビ番組を、首を持ち上げ適当に流し見する。このおばさんは、おそらくあまり日本語が流暢ではない。それなのにも関わらず日本人の客に向けてどでかいテレビで彼女にはわからないバラエティ番組をひたすら流し続けている。


白い部屋の中で削られた爪の粉がふわりと舞ってコンタクトレンズの表面にパラパラ入ってくる気がして、目をキュッと閉じていると「いたいですか?」と弱々しく聞いてくるのだ。「いえいえ、なんともないです。すみません」


私は思う。もしも、この粉が、爪なんかではなく何かとんでもない幻覚を見せる薬だったりしたら…


とんでもなくつまらないバラエティ番組のせいなのか、思考があらぬ方向へカタンと揺れて元に戻れなくなってくる。


ところでこのおばさんの凄いところは、とてつもなくセンスがいいところだ。フォーマルなものもファンシーなものも、少し派手でゴテゴテしたものも、全て統一感ある仕上がりにしてくれる。写真も見せれば一発で再現してくれるのだが、私はこのひとの柔らかく優しい、それでいて明るいカラーの仕上がりが好きなので、色見本だけさしてあとはお任せしてしまう。


オレンジやピンク、暖色が爪に乗っていないとご飯が食べられないなかなか面倒な性質の私だが、ぽつぽつと置かれたラインストーンとシェル、ラメラインでいつも可愛く満足いく姿に仕上げてくれる。一度全く意思が伝わらず想像の5倍くらいの大きさのラインストーンを三つも同じ指に置かれたことがあるけど、落胆したのはそのとき以来ない気がする。あととにかく安い。素材代以外取ってないんじゃないかと思う。シンプルなもので4000円代くらいで凝ったものでも6000円くらい。やっている時間も日によってまちまちで、事前にじっくりと予約可能時間をウォッチしておく必要があるのだ。それを考えるとこのひとはあまりこの仕事で儲けようと言う気もなく、適当にここで暮らしながら小遣い稼ぎのつもりでやっているのだろうかと考えが捗ってくる。何に脳を使ってるんだと思うかもしれないが、本当に店で流れているバラエティがおもしろくないので思考がどんどんエスカレートしていく。


もしかするとこのおばさんは、どこかから来たスパイのエージェントで、日本人は今日もこうだ、とか、日本人の見る番組はまじおもんないし、今日来た客は熱心にそんなものを見てやっぱり日本人は変だ。とか。窓の外から街の風景を眺めては平和な日々にため息をついてみたりとか。マツモトキヨシとか言う訳のわからないネーミングとまばゆい看板に目を細めてしまったりだとか。母国で行われていた激しい情報戦争の中で、唯一安まるのがネイルチップを作ってる瞬間で、今のこの小遣い稼ぎにそれが生きてたりするんじゃないだろうか。だとか。凄い妄想がグングンと広がって私と彼女しかいないこの部屋をもや〜んと包んでいく。あ、こんなに考えちゃってるぞ。勝手にひとのことを妄想するのはよくないな。と手元に目を戻すと、薄いピンク地にラメのフレンチが入ってラインストーンと貝殻のモチーフが両の中指。人差し指と小指には青いホログラムのネイルが施されて全体的に上品な仕上がりになっている。一応はオフィスワーカーの身として、上品であることはとても重要。うんうん、今回もまた完璧だなあ。何度も頷いてかわいい〜と呟く私に、おばさんも少し満足した様子でふふ、と笑っている。なーんだ、こんなに優しく笑ってしおらしくて、エージェントな訳がない。棚に立てかけられてるiPad的なものを使って情報のやり取りをしたり、キャッシャーにある金額の何万倍もの金を金庫に保持してたりなんてしないよな。全く私ってば何を妄想してるんだか。これだから暇な社会人は。


荷物を持ちながら帰り際に奥にあるキャッシャーで支払いを済ませる。ポイントカードも何一つなくて、その場で予約を迫ることもない。こういうドライでありながらさっぱりした関係性であるべきだよな、客とお店っていうのは。知らんけど、まじで知らんけど。


「ありがとうございました〜」

「ハイ、アリガト、ございマシタ」


膝だけをやや屈めてお辞儀をする彼女に向かって少し手を振ってギィギィなる扉を開く。うん。やっぱりなんの変哲もない少し昔の建物だ。やっぱりそんな物騒なことをするひとじゃないに決まってる。やっぱり猫と犬だと犬の方が飼っていそうなタイプだったからそう言う後ろ暗いことはしてなさそうだな。


この文章はここで途絶えている

いかれる街のグロテスク、デグジュペリより愛を込めて


架空の話です。


星を旅してやってきた脚の細い美青年が、たどたどしくも優しい、低い声色で。訥々と話す。

僕はまさしくサン・デグジュペリ。初めて星の王子に出会った人であれば間違いなくこの出来事を小説にしたろう。だから、なので、僕もここに話を認めてみようと思う。眩く輝かしい道しか約束されていない君と、しがない労働者の僕の間に流れる川は果てない。このまま僕達は今後いのちがぶつり切れるまで交わらないであろう。まあ少しは許して欲しい。たまに疲れをひきずる夜、優先席についつい座ってしまうのと同じ、ふとした罪なのだ。


大きな大きな平皿に入ったふやけた星屑のオートミールをぺろりと平らげたこととか、ざわつく大地の裾野から太陽の光が出てくるのを嫌そうにみていたりとか。面白かったなあと思うんだ。ここで語る僕の傲慢を許して欲しい。


豪奢なシャンデリアが飾ってある家に住んでるのか、王族は汚れた水は飲まないんだろうとニヤニヤしながら聞いたら、あそこの穴に住んでいる。採石場ですこしの分前をもらったりするんだ。と言った時、なーんだ、人間らしいとこもあるんじゃあないかと思って僕は一人嘆息したこともあった。


僕は君が苦手だと言った星の川の飲み物を毎日とても沢山飲んでいた。川を濾過した後のカスみたいな汚水さえ飲んだ。はしたない身分だったから。彼は星の川はふらふらになってしまうから、あまり口に入れられない。僕はその事実が彼を美しくせしめているんだなと思ったし、祭りの時は決まっていなくなってしまうので、嗚呼なんだご機嫌をとりたかったのかその尊顔が離れるのが残念だと思ったのかわからないが、僕は君の前であまり星の川の話をしなくなった。


代わりに火星で見つけた珍しい彫刻であったりとか、数世紀前とある生き物が描いた壁画の話をしたんだ。僕ほど、こういった分野に詳しい奴はいないだろうと思ったのに、ほかの星から来たはずの君は負けないくらい、いやあ僕よりも下手したら詳しかったんじゃないかな。労働者にしか許されないポンチ・ミュージックを知っていたりもしたんだ。あれはなんだったんだろう。君はどこで知ったのだろうか。しかも君ときたらなんだか美しく光る棒を持っていて!くるりくるり、地面に模様を書いたら祭典の装飾品がパラパラ生まれるんだ。とんでもない才能だよ。そういえば祭典の主催者の言っていることがアンドロメダ星雲の言葉だったから、二人で一緒に怒りに行ったりもしたっけ。なつかしいな。


だから僕はてっきり勘違いしていたんだ。


君はこれからこの星でたくさん美しいものを作って、すごいすごいと持て囃されて生きてくんじゃあないかとばかり。君が少し道に迷って、骨董屋への入り方を聞いてきたときにさ、僕は心を決めたのかそうかそうかと親身になって先輩面をしてみたりだとか。そんなことがあったけれども、星の王子はまた他の大きな星へ行ってしまった。隕石を打ちつけて作ったトランクケースと彼の周りにあった星を閉じ込めた沢山の宝石まで置いていって。ここに来た時から着ていた柔らかいローブと煌めく髪だけ持って、見た時にはもぬけのからだったんだ。そりゃ、行こうと思うと言われはしたけども。


僕は実は苦しかった。


少し近づけたと思っていたんじゃあないかな。と勘違いしていたのか。いや、それよりもこれから僕にのしかかる永い孤独のことを思った。壁画の話ができなくなっちゃうんだ。だけど僕と壁画の話なんかするよりずっと君には追いかけるべきものがあったんだって。自分勝手な話さ。


だけれど最近やっと気づいた。本当の友達ってやつは、選んだ道を応援しなくちゃ。くだらない個人的な感情で縛ったりだとかそんなことするべきじゃないって。


本当におめでとう。これからは流星を見るたび、君のことを考えようと思う。


最初から僕はサンデグジュペリじゃあなかった!労働だけが身を蝕み続け、骨がぼこぼことなんだかよくわからない場所に出てくる。毎日はとんでもない速さで過ぎ去り、残りの少しの時間、炉端の花を見つめていれば朝が来てしまう。空を見上げる暇がなくなってしまったんだ。街はやっぱりいかれてるし、この汚く黒い大地を踏むことなく君がいなくなったことにもはや感謝すらあるな。


知らないものがあることが苦しくて毎日目が潰れそうになるまで知ることをやめなかった僕だけど。


たまには空のことも見るようにするよ。気づかせてくれてありがとう。


たくさんのことを考えている。さてそれが思い出だったんだか、僕の思い込みだったんだか。怪しいくらい朧げなんだよ。道端にネモフィラが咲いていてよかったと思えるくらい。街はやっぱりおかしくなったみたいに見えてしまう。僕がおかしいんだろうか。祈る日々が終わり、君の道のりを見つめる。長い滑走路はもう終わりだ。さようなら。またいつか。違う星雲で、会おう。

Queenとわたし

小学五年生の頃、家にある英語のCDを出しては馬鹿でかいラジカセで聞いて、知ってる歌があったらノートに書いて、歌詞を全部写して丸をつけた。ポツポツ単語を分厚い英和辞書で引きながら、軽く和訳をしていくのにハマっていた。英語で無理くりコミュニケーションさせられるALTの授業は苦手だったけど、私は誰より英語が得意な自信があった。

一番和訳を繰り返したのはQueen。JewelsⅡとグレイテストヒッツを交互にかけて、ある日は母の前でTie your mother downを。ある日は父の前でGood old fashioned lover boyを。ボリューム24で回しながら、私は彼らの音楽や才能、日本を訪れたときの発見談や小噺を漁っては悦に入っていた。


昔の少女漫画家が幻想を抱いたように、私自身もQueenに大きな思いを寄せたのだ。


かくしてQueenが作り上げた音楽を愛し、英語を学んだオタク少女は、10年後、慶應義塾文学部英米文学専攻へと進んだのだった。

小説が好きだから英米に進んだと思う方も多いと思うし、もちろんその側面もある。だけれどもずっと私は、根底にQueenがあって、実は彼らに英語でインタビューしたいというひっそりとした夢があったのだ。これ、実は今のいままで私とThe BOOM宮沢和史先生しか知らなかった事実です。


なぜ宮沢さんが知ってるのかというと、大学3年の時、私の現代芸術の先生だったからであり、その時のレポートでQueenの音楽がどれだけ素晴らしいか漫画にしてお渡しし、最後に私はインタビュアーになってQueenに質問するんだと書き殴ったからです。

この夢まだ諦めてない。諦めてないよ、私は。


さて、ところで金曜にボヘミアンラプソディが吹き替えで放送され、複雑な心境はさらに増した。吹き替えが、ふ、不思議。


ボヘミアンラプソディをはじめて観に行った日、私は「はーぁ」と嘆息しながら一日中涙が止まらなかった。これは本当に冗談抜きでしばらく泣き続け、周りの人を心配させたものだった。感情と感情とがブチンブチン弾けあってぶつかり合って、涙を流したあとまた涙を流した。自分が何より音楽を愛するきっかけになった人たちを、こんなふうに丁寧に映像化してくれて本当にありがとう、イチャモンの一つでもつけに行ってやろっかと思ったけど、ラミの演技が本当に素晴らしくて私は頷き続けるしかなかった。そういう感謝の感情とともに、


見つかっちゃう!私の好きな人たちが、またよくわかんないって人たちに愛してる曲が取られちゃう、どうしようって、脳の中がポーン、グルグル、讃美歌のようなピアノの音色、切り裂く歌声。Love of my lifeに乗せてフレディが柔らかく耳に入ってくる。


"Don't take it away from me

私から奪わないで


Because you don't know

知らないんでしょ


What it means to me"

私にとってどれだけ大切なものか


ホントその通り。でもそんなちっぽけな私個人の愛だけで語っていいような音楽じゃぁないんだよね。


実は結構金曜ロードショーの放送後、SNSで色んな人がああでもないこうでもないと憶測や感想が飛び交い、爆デカい感情に包まれてしんみりしていたわたしだった。


そういえぱ私の後輩の男の子はインスタグラムで[ボヘミアンラプソディを書いたのは、病気が発症してたからなのかなあ]と書いていた。史実からしたら発症のずっと前に書いてる曲だし、なんならもうちょい、ヘテロみがあった頃の曲かなーと個人的には思うので私と彼の間に認識のずれがあった。だけど、ここ最近本当に思うようになったのは『感じたならそれがその人の中で正解なんだ』ってこと。


私がQueenへどんな爆でか感情を抱いてようとも、私の中のフレディとブライアンとロジャーとジョンがいようとも、それはフィルターを通して見られたものでしかない。


みんなが見た彼らはみんなのフィルターを通してこそ受け取られるべきだし、それが真なんだなと思う。これってたぶん大学受験の時にやった、自分の積み上げた経験をもとに人はものを見てるってやつなんだと思うけど最近やっとわかってきた。そういうもんなんだね。


今更になって「小論文を読む」とか「リンガメタリカ」みたいな参考書を読むと、わー、これってあれじゃんと気付いたりする。社会に出て時間とやりたいことが闘い始めて、最近それにめっぽう負けてしまってるけど、こういうことがあると社会経験は決して無駄じゃないんだと感じられる。


話がどんどん逸れたけど、ボヘミアンラプソディの中で史実と異なる所も沢山あったし、ファンとしてツッコミ始めたらキリがない。もちろんそれでもかなり忠実に作られてて、観客を楽しませるためにあのような脚色は必須だった。最高のフィクションを受け取って、沢山のエモーショナルが生まれる。私から奪わないでなんて言えないよ。


だけどやっぱり私の人生をかけた愛。


セダンに乗って迎え来て、リッツでワインを頼んでほしい。まるで古風な男の子みたいに。まだまだ夢を見させて欲しい、わたしにもみんなにも。

現実でも夢の先にいて欲しい、私はまだまだ諦めない。

good old fashioned, lover boy.


じゃ、おやすみなさーい

日記5/30


肉に対して自意識がデカすぎるな、というのが、最近の私に対しての私からの感想である。何を言ってるかわからないと思うので、全然無視してもらって大丈夫です。正直、ここ最近特にブクブクに自我が肥大する瞬間があって自分でも目に負えないというのが正直な所。夏バテでどんどんご飯が食べれなくなって痩せ細っていく体に対して、自分はもっとできんだぞ?やれんだぞ?お?というオラついた部分がさらにひどくなっていく。なぜか?

何もしてないからだと思う。

あ、仕事はしてます。あと、こういう表立ってないところで一月から小説を書き始めたりして、ある程度の支持をもらったりもしてます。なんですけど、それって明らかに目に見える成果物を出せてるわけではないし、仕事終わった後時間もないですし、アウトプットもろくにできすわかなり焦っているというか。これは言い訳ですねえ…


とにかく何もしてないなって、焦りまくってるんです。せめてもと始めた韓国語勉強も中途半端で終わっちゃってて。またちゃんとやらないとと思ってるんですがいかんせんクセがなくて続けづらい。軽いドリルが終わったんですけどそのあとやるやつとかあれば教えてください。


パァッとどこかに行っちゃおうと思って今日は秋葉原に行ったけど、中国のおばさんがやってくれる格安ネイルの後にレトロゲーム屋を探してメガドライブのソフトを漁れば漁るほど、まるで「そんな自分を見て欲しい」と言ってるような気がして。今の自意識はかなりやばい。助けてくれ。スーパーポテトは思ったより高い。どうでもいいpspソフトとかが一番安い。


餓狼伝説メガドライブが二百円で叩き売りされてたので救い出し、ダンガンロンパ2とグラセフ買いました。面白いかな。わくわく。


あと買ったもの全て10%オフになるし無料でアップルストアの袋をつけてくれるとても面白いアジア食品店があったので梨ジュースとラーメンを買ってきました。秋葉原、たのしい。


ちょっともうあんま文章書く気が起きないのでこの辺で終わりますが。ダービーちゃんと見てなかったですけど、シャフリヤールだったんすね。意外ではないけど『エフフォーリアの初黒星を奪う』ってなんかエッチですよね。東京優駿って名前めちゃくちゃかっこいいよね。


では

アイドルは君にとって何?


おいマジでアイドルが何したって言うんだよ…彼らは人間なんですよ!


っていうか、毎日毎日すり減る思いで私たちの前に出てきてくれて特に韓国のアイドルなんて音楽番組の過活動ハードぶりに耐え抜いて更にはストイックな練習や管理される生活と減量を真摯にこなしてさらにはプラスでSNSで宣伝したりコミュニケーションを取って「くれてる」んですよ。クールなアーティスト寄りのアイドルなら殆どやらないですよ公式以外からの発信なんて。なんなら昔はファンクラブくらいしか発進箇所がなかったくらいですが…


本当に受け取る側が勘違いしてるんだと思うんだよね。「アイドルはそんなことしない」だとか、「私たちの気持ちを裏切った」だとか。犯罪犯してなけりゃ裏切りもクソもないですよ。軍事裁判にかけられたり100回以上大麻吸ってるわけじゃないんですからね…


「一位にしてあげたい」のはわかる。韓国の音楽番組で一位をとることはものすごく重要だし、更には何冠できるかもめちゃくちゃ大事。アイドルの価値を決めるものでもあるから、頑張る気持ちはわかりますし私もSHINeeやiKONのためにめっちゃ努力してきました。でもそれで金を使い込んだりとか、生活が立ち行かなくなるとかそんなことはしない。あくまでめちゃくちゃ応援してるファンです私は。


アイドルはそんなこと望んでないだろうなと思うからです。いつだかのブイライブで渦中のヘチャンが言ってたけど、「アイドルは仕事と家族の次です。どんなに大事だったとしても」


本当これなんですよ。自分の人生の主人公はいつどこだって自分なのに、勝手に勘違いして事故を全て虚像に投影して一切合切つぎ込んでその後アイドルが思いも寄らない動き方をしたら「信じられない」とか「金返せ」とか。大事な大事なカムバ期間である事を差し置いて言います。


マジで何?アイドルは君にとって何?

アイドルに対して夢見るのはいつまでも無料だし最高なことだからガンガン夢見ちゃえ!と思うし、クンとかテミンとかヤンヤンとかリアコ系のコンテンツが得意な子がいるのも事実で。(他に得意な子がいたら教えてください〜)


多分そう言う人は夢を見せたくて完璧にアイドルをやってくださってるマジプロ最強アイドルなんですよ。ミノとスホとマークが品行方正マニア、上の人から気に入られ最強プロをやってるのと同じように。クセになってるというかそれが趣味みたいな。ありがたいですね、ありがたい。


でも!自分のことをアーティストだと認識してる人もいるわけです。ていうかそっちの方が断然多いと思います。


私たちが彼らを縛る理由も全くないし、我々も応援しよう!となった瞬間に「あなたの思い通りに動かなかったら事務所から謝罪文も出しますし意思表示を行います」という契約書を事務所と取り交わしたわけじゃないですから。


本当この曲いいわ〜

このビジュアル最高だわ〜

この人好きだわ〜

付き合いたいわ〜


いいと思うんです プラスに捉えて応援する分にはストーカー行為以外正当な応援なら何もかもいいと思います。


でも思い通りにアーティストが動かなかったからって頭ごなしに批判してさらには彼らに見えるところで素材出してさらに燃やすのは違いますよ。特に今カムバックで疲れる期間なのにそこでさらに盛り上がってどうすんの。本人はともかく周りが疲弊して仕方ないです。全体に及ぼす影響を考えられてない低俗な燃料投下、批判はタダだしいくらでも仲間内でやったら宜しいですけど、鍵垢にするなり身内でやるなりしてくださいな。


一回受けたダメージに対して立ち直ったはいいもののそれで槍を研いで一斉に刺しにいくとか、んなダサいことしないでください本当。ダメージ受けて辛いならもう見なければいい、サラッと流しておけって。愛が強い分そんなことはできないっていう人いるかもしれないけど、本当に愛があるならそれこそ好きにさせなよと思います。愛する人に精神的ダメージを与えてどうするのよ。私はもう、推しには美味しいパンとか食べてリゾート地でぼーっとして好きな曲歌ったり聞いたりしてて欲しい。推しの報道で一番辛いのは熱愛でもなく逮捕でもなくお星様になった時ですよ。地上には戻ってきてくれないですからね。発言する一言一言 インターネットに出す言葉全部に意味が宿るし後悔したときゃもう遅いんですから。


詰めの甘さも一時の恋愛に浮かれて匂わせしちゃったりとか色んな要因が重なってこの出来事が起きてると思うけど、まあアイツも賢いようで本当に馬鹿だわなとは思いますが、好きにさせたらいいじゃないと思います。あとまだ事実報道もなんも出てないので、一旦静観しときましょう。

恋愛したってなにしたってあまりあるほどの価値ある歌やダンス、コンテンツをたくさんもらってるんです。そんな私たちがいくら金積んだからって何もかもやるやら決めんのは彼らと事務所なんだから、消費者として偉そうなことなんて一言も言えないっす。流石にチェンくんの時は私もかなりきたし今でもダメージあるんですが、やっぱ色々巡りめぐってこういう結論に至りました。事務所が彼らを育て始めてデビューさせない限り彼らには会えなかったし、その尊い時間経過は私たちの力じゃどうもできないんで、とにかく応援をする。無理ならもうあっさり目を背ける。


そういう話でした。


PS 色々言って擁護もしてるんですけど、あのー、匂わせは絶対にやめた方がいいよ。

絶叫マシンが好きな理由


どうも、amaneです。昨日は富士急に行ってきました。なんか熱海旅行記は途中なんですけどこっちの方が書きやすそうなのでこっち書きます。

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フジヤマです。富士急の乗り物で一番好きです。ちなみに私は乗る時まで「たのしみー!」とかぴょんぴょんしてんのに乗ると「最悪」とか言い出します。お気をつけあそばせ…


絶叫マシンが好きで、年に一回は必ずよくわからないメンツで冬に富士急に行っていました。冬の富士急は空いてます。ガチガチに寒いし、肌は痛くなるし、座るとマシンがズァッと鳥肌が立つくらい冷たい。だけど1日に何回も目玉の絶叫に乗れるので好きでした。

今回はよく晴れた土曜日でしかも5月、普通だったら何時間も待つのが富士急だと思うんですけど、やはりこのコロナ禍で人も少なく、非常に列の回転もスムーズで待って60分くらいでした。

絶叫マシン本当に好きです。ナガシマスパーランドのスチールドラゴンとか、USJのハリウッドドリームザライドとか、フライングダイナソーとか、読みランのバンデットとか。ちなみに私が一番好きなのは富士急のフジヤマで、今回は建て直しで運休してて死にたくなりました。めちゃくちゃ残念で「麺ないラーメンと同じじゃん!」と叫ぶも意外と高飛車の実力が高くて見直しました。ええじゃないかはあと半年くらい乗らなくていいな。なんかハーネスに顎当たって痛くて、修行かな?って思いました。本当はもっといろんな世界の絶叫マシンを味わいたいし、未だ見ぬ恐怖に興味があるんですけど。何でこんなに好きなんだろうなと思いちょっと考えてみることにしました。

突き落とされることへの興味?なんかよくわかんないけど身体をぶん回されることが面白いのかなあ。「終わった!」って思いたいのかもしれない。この頑張って生きてきた世界とおさらばだというなんかそんな感じ?擬似的な死の体験に取り憑かれてしまうっていうのは、高校の先生も言ってたな。

あと私叫ぶとめちゃくちゃ声がでかいんですけど、大声出して何してもいいのがいいのかもしれないです(今回は基本的に絶叫マシンでもマスク必須、叫びは原則禁止でしたが)こういうカオスを好きなだけ体験できるっていうのは、ライブに近いかも。アイドルのライブも小さい箱より馬鹿でかい箱で大声あげれる方が好きなんですけど、それはそういうことかもしれない。

絶叫って二つに分かれるかなと思ってて、ええじゃないかみたいに馬鹿みたいに揺らされる気持ち悪い系のやつ(ダイナソーもこれですね。あと地味に花やしきの星がぐるぐるするやつ。あれは本当に気持ち悪くなります。)と、キャメルバックのドロップがバカでかいやつ(フジヤマ、ハリウッドドリームとか)わたしはドロップ大きい方が怖くて好きです。気持ち悪い系のやつは、足の指の調子が悪かったりすると攣るし、そもそも固定幅が高くてあんまり怖くない。固定されない方が怖いですよね。頑張ればすっ飛んで死ねそうだから。頑張れば任意で死ねるやつだと東京ドームにある空中ブランコがチェーン一本でしか固定されないししかも立つので大爆笑したんですけどあれが一番怖いです。スカイフラワーってやつ。たまに一人で乗るくらい好きなんですけど死ぬかと思った時に行って見ると、やっぱ怖いしやめとこと思うのでおすすめです。鉄骨番長から固定部分さらに一個抜いてるんで、本当は東京ドームシティは人を殺めようとしてるのかもしれません。


なんだっけ?ああ、絶叫マシン好きです。ぜひ一緒に乗りましょう。意外とこれ怖いよってやつあったら教えてください。


では!