どうということもない

どうということもないけど 忘れたくない

amane的2021年K-POPベスト

一条の光はいつ訪れるかわからない

 

2021年、特にそれを実感しました。

 

さて、年末恒例(まだ2回目だよ)K-POP振り返りいきます。

Beautiful Beautiful  ONF

ぱんぱらんぱらっぱんぱーーーん

 

はいでた。2021年ベストオブベスト。

 

これがもう、パンデミックの、薄暗い、どこに進むかもわからない鬱屈とした日常をどこまでも明るく照らしてくれる讃美歌として、頭の中に高鳴り続けた人たちはさぞ多かったのではないでしょうか。ターザンボーイとかスターシップとかそのへんの80'sサウンドが好きな方には大刺さりしたに違いないでしょう。とにかく明るい!だってbeautiful beautifulですよ!?

 

「I’m Beautiful 노래해 yeah yeah yeah

I'm Beautiful 歌うよ yeah yeah yeah

 

내 삶의 모든 외침이 곧 예술 예술 예술

僕の人生のすべての叫びが きっと芸術 芸術 芸術」

 

あー、歌詞もすんばらしすぎて涙出てきた。

 

 

毎度毎度この、VFXドデーン!!!というMVをまざまざと見せつけられるたびに、音楽性だとかダンスの実力だとかもういろんなことを置いておいて(もちろん置いておけないくらいにONFのみなさんが凄まじい実力を兼ね備えているのはご承知のことだと思うが) 突き抜けるような明るさが美しくて圧倒されます。いや、ブレードランナーやんけwwとか、攻殻機動隊かてwwとか、まあなんかその辺の言いたいこととか全部マジでマジでどうでもよくなるくらい、聴き終わる頃には「ぱんぱらんぱらんぱっぱーん!」中毒になっているはずですから。ユウトくん以外みんな兵役に行ってしまったオネノプですが、この曲で一位取る前あたりにひたすらババ抜きだけやってる配信とかあって(しかも一回だけじゃなくて何回も)本当に仲良しなんだなあと思えて、推せます。WMエンタの至宝だよなあ。

 

savage  aespa

 

Oh my gosh!

Don't you know I’m a Savage?

 

 

っーでたー!!!パンデミックに現れた一条の光②ちなみにこれから紹介するものも全て光なのでこのくだりは以下から省略していきます。

ギャルだ…サイバーギャル…

KWANGYAとかいうよくわからんコンセプトだけを確実に消化していく脚長軍団…

多くの人間を虜にしていったミンジョンことウインターでも見てもらいましょうか、ええ…

 

おかっぱ×サイバーパンク なんで二次元状態。こんなに似合う〜

公式sb1】【テレビ1列_]aespa_ ウインター「Savage」(aespa_ _ WINTER FanCam)│@ SBS  人気歌謡_2021.10.2 | wowKorea韓流速報 | wowKorea(ワウコリア)

え〜!!!ツインテも超似合うーっっ

aespa, Savage [THE SHOW 211026] - ニコニコ動画

う〜ん 顔いいね

 

FAVORITE  NCT127

ホントはstickerとどうするか悩んだんですが(マジで)個人的にはこの年に、このコンセプトNCT127のリパケで(ここ大事)ぶつけてきたのが趣深くて。EXOだったらこんなコンセプト何度もやってきてるわけで。でもやっぱりアイドル売りは頑なにしてこなかったNCT127がここにきて急にビジュアル系アイドルムーブですよ。いや好きにならざるを得ないというかマジで本当にアイドルっぽくて好きでしたね。あと曲調もかなりマイナー気味で、薔薇の中でedmになるところ以外はマジでぶっ刺さりでした。ちょうど紅葉になり始めるくらいの頃合いだったと思うので、その時期にこれ聴きながら空を見上げると本当に歌詞の通りの辛い恋愛をしているのかと思い込んで少し涙流すなど…いやー!ヴァンパイアとの恋愛!?サイコー!(誰もそんな話はしていないのである)

 

사랑해 또 사랑해

愛して また 愛して

 

더 지독하게 아프고 싶어

もっとひどく苦しみたい

 

しばらくこれで自家発電(意味深)できるくらいには完璧です

個人的にはユウタくんのところでなぜかギニーピッグの人魚の話が思い出されました 赤髪美青年をバスタブに沈めようと思った監督絶対HTMLタグで小説サイト作ってたろ、友達な!

 

IVE ELEVEN

IVE】レイ (直井玲)のプロフィールと人気ランキング! - KPOP JUICE!!

 

レイちゃん💛日本的なアイドルの可愛さを韓国に持ってきたのが本当に大きい。勝利です。155cmのお顔の169cm。最高に偉大です。ツインテール似合いすぎる。スタシの今のプロデューサー絶対地下アイドル好きだろ。ギュウ農とか来たら即死しそう。

 

U MAD bobby

ヒ…父親…おめでとうッッ…!

今私が幸せなのでいいのですが状況が状況なら年の瀬にまた発作起こしてた所です

「あ?泣いてんの?」

じゃねーわ!ホント女泣かせなやっちゃ

 

あーかっけえ

ダウナーなヒップホップとして、ラップとして完成度がマジで高いので普段釈迦坊主とかTYOSHINとかきいてるひとにもおすすめです バビにも早く界隈と絡んでほしい〜よ〜だめなのかな〜

 

このなんかちょっと汚い背景がマジでツボ 似合いすぎる でかいし顔もイケメンではないけどマジで「イケてる」

俳優としての絵力もあるよね

 

今年じゃないけどよく聴いた曲

 

SAVIOR SHINee

kenzie節の中でもかなり好きな部類です。

SHINeeが帰ってきた!という節目の年であった2021年。あんなに嬉しそうにニッコニコクソガキムーブしてるテミンちゃんをみたのがなんだか久しぶりだった気がして、かくも兄の存在は大きいのかと目を見開きました。知っているお兄さんのミノとキーもまた最高。あっ、脱線した。そうそう、SHINeeがカムバしたじゃないですか、ドンコールミーって曲で。

で、やっぱり過去の曲も遡ってまあそれはそれは聴いてたわけですよ。(メリミュの本国版を買いにグロ遠い武蔵野のイオンまでバスを使って片道2時間かけて向かったのがついこの前のことのように思い出されます)

それで夏にかけて暑くなる時期にこの曲がCDコンポからポコポコ…と爽やかな音を立ててこぼれてきて。なんつう新鮮さと伸びやかなサウンド、ちょっとライブ向けに作ったんだなと言うのがわかるノリノリな雰囲気が最高に今年の去年より確実に開放的な夏にマッチして、毎日聴き込んでいました。私も「두드려 Door to my soul」で腰を動かして「ユーウァッ!」ってコールしたいなあ。この、年末特番のSHINeeちゃんたちも最高に楽しそう。うん。これからもこの人たちにやわらかくいつまでも綺麗なひとときが訪れますよう。祈ります。ジョンヒョンの伸びやかな声は絶対的なアクセント、神からもらった約束だったんだなあ。

 

love parade 大国男児

 

ハラハラだけどド〜キド〜キ〜はじめてのカノジョ〜

 

去年で言うSM⭐︎SHのBounce up 枠なんですけど、いかんせんSMAPの作曲家さんが作ってるのでメロディがかなり仕上がってるんすよね アイドル曲として満点。ちょっと雑な感じになってしまいましたがパラムくんがインスタグラマーとしてまだ活動してるのを見て少し明るい気持ちになる、そんな年末でございました。

不思議な先輩

廊下の曲がり角で先輩に会った。私といえば先輩との他愛ないお喋りがいっとう好きで……なんの話したんだっけ?ムシキングだっけ?遊戯王だっけ?でもそんなのさえちょっと嬉しい。昔遊戯王カードにハマって秋葉原によく行ったって言ってた。体育館の上の階からステージの彼を覗き込んでいたけど、前髪が重くって瞳のひとつも見えやしないの。バックライトの逆光でもっと痩せてみえていて。どんなに食べても太んない。不思議な先輩。彼は辛いものが好きなの。


私が第二ボタンを開けるようになったのも、制服のスカートがすこし捲れているのも、体育のあとせっけんの香りのシーブリーズを多めにつけるようになったのも、全部先輩のせいなの。

この間、放送室で話していた時……。私の前でAくんと付き合っちゃいなよ、だなんて!ひどい適当こくのは、やめてほしいの。

私のことがずうっと気になっていたから、悟られたくなかったんだって、言うけれど。へらへらしているのに、不器用な先輩。放課後にわざわざ私の教室まで来て、話しかけにきた。隣にどかっと座り込んで、私の好きなキャラクターの話を聞いてくれたりもした。

廊下ですれ違った時に痩せすぎていて心配になって、窓の光でシャツの向こう側が透けて見えないかとても不安になったの。私ときたら純文学が大好きだったのに、ラノベコーナーを覗き込むようになった。楽器屋さんで弾けないギターを探しに行って、先輩に会えないかと期待したりしている。不思議な先輩!


ぎゅうっと抱きつくと感じる肋の硬さとキュッとした腰の細さ。姿勢が悪いせいで、私がヒール履いてたせいで身長が変わらないのかと思ったけど、こんないっぱい違うのね。

私は先輩が好き。先輩の描く不思議なお絵かきが好き。私は先輩が好き。ちょっと耳がドキッとする大きな声が好き。頼りなげなのに力強い細い指先が好き。私は先輩が好き。


痩せているせいで突き出た顎の骨と首の間を糸のように細い私の指先がたどる。優しいクレーターだわ。

あなたと私の距離を限りなくゼロにする合図。新しい世界の鍵のありかはいつだって私が先に知ってるの。理不尽だと思うかしら?だって私はもうオトナだから、先輩に教えてあげてもいいわ。二人で放課後の通学路に愛を落として行ってもいいの。


ピンク色の溶けた光が私たち二人に降り注ぐ。これが間違ってるなら早く教えて欲しいの!

だって何一つ間違っていないような、そんな気がするから。馬鹿だって叱られてもいいの。あなたのことだけを見つめてるから。ご飯の時も お風呂に入るときも、眠る時も。尖ったようで優しい背中を追いかけるの。


この目で言ってるつもりなのよ!してほしいことぜんぶ。あなたが思ってるより私はずっと欲深いの。


不思議な先輩。

カレーが美味しい

カレーが美味しい。何でだろうか。取り止めもなく日常は過ぎていって私はなぜ生まれたのかいつも考えているけれど、やっぱりそれは、煮込んだ玉ねぎとにんじんがほろほろにとろけて絡み合い、茶色く濁ったルウがどろーんどろーんと一体化して混ざって。カレーとして私の目の前に現れてくれちゃうからかもしれない。

大皿の上につやつやした白米が載せられて、その上にでろっと無責任に伸ばされたカレー。更にはチーズやトンカツなんかも入ってきてしまったりして、福神漬けのデコレーションが入ってしまえばもう完璧。茶色と白の混ざり合った複雑な模様の中に銀色のスプーンを差し込むととろりとした艶につぶつぶのスパイス。舌に載ればその瞬間広がる肉から染み出した旨みに後味には野菜の溶けた甘味が染み渡る。お前に会うために私は、日々の息が詰まるような出来事も全てすいすいこなせて(いるような気になって)いるのだ。


カレーのこと、もともと私はそんなに好きじゃなかったのよね。今なら私、そんなに長くもない脚を組んでそんなに長くもない腕をわざとらしく椅子の肘掛けにもたれかからせて鼻を鳴らして言っちゃうぞ。元彼との馴れ初めのように堂々と。だって、みんなが好き好きって言うから、そんなに万人から愛されるタイプって、面白くなさそうじゃない。小学校の頃はそんなに大したことないと思っていた給食のカレー、私は魅力に気づくつもりもなかったし、目もくれなかった。だって私が好きって言わなくてもみんなが好きだし、それにそこまで深みを感じられなかったから。え?そうね、私は給食に出る食べ物はかきたまスープが一番好きだったわ。

やっとわかった。私勘違いしてたのよ彼のこと。誰にでも愛想振りまいてる面白味のない、なんの変哲もない味のやつなんだって…

でも本当はさまざまな側面を持つ彼の中にはとんでもなく美味しいヤツが存在しているってこと。


「あまねちゃんここ絶対好きだよ」

低い音で呟くせかいひろし。この可愛い可愛い女の子に連れていってもらった青森の地下にあった市場の隅っこの食堂。笑顔がひだまりみたいなおばちゃんがやってるところで、9月末で営業元の会社が変更になってしまったらしくもう女将さんのものは味わえないのが悲しい。しかしカレーは継続して提供中とのこと。昔の給食でしか見たことのない銀皿に載ってぼーんと提供されたカレー。でっぷり載った優しい茶色のルウがどろどろになっていて艶々と市場の蛍光灯を反射して光りつづける。ぽんと置かれた味噌汁の謎さも相まって魅力しかない。そしてもうめっちゃ美味そうだし夢中になって口へ運べば実際めっちゃ美味い。

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「うわっ!え、美味い」

気づけば声が漏れていた。見た目と違って割とガツンとくるスパイスは完全に大人向け。しかしほんの少し香る出汁やほろほろに溶けた鶏肉、無数にとけている玉ねぎが舌触りをまろやかに変えていくらでも食べ進められる。玉ねぎと人参は本当にいくつ使われているのだろう。このとろっとしたルーはまさしく白米専用。白米以外にこいつを渡しちゃあいけねえぜ。いや、もしかしたら出汁をもう少し加えて割ったらカレーうどんにできるかもしれない。ていうかカレーうどんにもしてみてほしい。赤くパキッとした色使いの福神漬けはあっさりしていて口直しに最適。まじでテイクアウトしていきたい美味しさ。知らぬ間に半分以上食べ進めてしまって途中にわかめの味噌汁を挟むことにする。的確なインターバルは食事にとって何よりも大切。一つの昼食にも緩急は必ず必要なのだ。というか知らんけど、私的にはそうだ。

「う、うまい」

何度目かわからない私の呻き声のような呟きに、ひろしが満足げに歯を出して笑っているのが見える。カウンターに座ってただカレーを食べているだけに見えるだろうか。いや、そうではない、そこにはこのカレーを食べることでしか分かち合えない熱い(物理的には暑い)感情があったのだ。

「ごちそうさまでした…」

「はーい」

のほほんとしたおばちゃんの声が耳に心地よい。大体のサラリーマンやちらほらくるお客さんもやはりカレーを頼んでいる。海鮮専門の市場なのでもちろん海鮮系定食も備えているのだが、カレーが美味すぎると言うのが理由だろう。カウンターの向こう側に見える大きすぎる寸胴鍋の中に煮込まれているカレーの中身が気になる。

「おばちゃん、わたし、高校生から、ここに通っててね…」

「あらあ、覚えてるわよもちろん」

もうあと数週間でいなくなってしまうと言う店先の彼女に向かって、勇気を出してひろしが話しかけているのを見た。それは言葉にするにはあまりにも優しくて、あたたかくて、ちょっと切ない二人しか知らない時間のながれる場所だ。東京から来た余所者の私は、ただただ、にこにことわらってその光景を見つめるばかりだった。あれは、久々にいいもんを見た。なんていうか、生きてるうちにある場所でそれなりに時間を過ごして、物を食べる、食べさせるっていうのは、意味のあることなんだなあと思わさせられた。覚えていてくれる人を、どれだけ大切にできるのか、人の暖かさや味わいってのはその辺から生まれる気がするんだよな。あの時は派手な髪の毛だったわねえ、とか、あれは大学生の頃で、など、いくつも懐かしそうな言葉が飛び交う。あのときのひろしは何処か恥ずかしそうでそれでいてすっごく嬉しそうで、ほかほかのカレーみたいに湯気がたってたんじゃないかなあ。ちょこんとまとまって二人で撮っていた写真は涙をもらっちゃいそうになる程、素敵だったよ。


何の話してんだっけ。あ、カレーか。青森駅前の丸青食堂のカレーは本当に美味しかった。マジでおすすめなんで、青森アウガに行くことがあればぜひ行ってみていただきたい。そして私が一昨日食べてたのは普通にかつやのドロっとした黒いカツカレーだったけれど、あれもなかなかにうまい。カツに載せる前提で作られてるからやっぱりかなり濃い味になっていてソースのように強く辛口で美味い。さらに気づいたのは、シャキッとしたキャベツにあのルーをかけて食べるとまた深い濃い味わいがさっぱりして歯の奥で弾けるわけよ、それもまた美味い。


まあ言いたいのは、カレー美味い!カレーサイコー!だから私は最近気づいんだよね、実はカレーのこと、めちゃくちゃ好きだってさ…。

秋の冷たさと鬱


9月というのはなかなか残酷なやつで、私が予想していない間にするりするりと長いワンピースの裾先から入り込んでは胸元に肌寒さを与える。私の胸元は元々そこまで張りがある方ではないので、すぐにその風は広がって頭の方まで涼やかに。思考のクールさというのは極めて重要でありながら、鬱屈とも隣り合わせであることを忘れてはならない。そう、鬱の季節はもうすぐそこだ。きたぞきたぞ。全力で回れ右だ。


夏だからと言ってみんな浮かれていたのではないだろうか?かく言う私もその一人だ。いつもなら着ない短めのTシャツに、ハイウエストのダメージジーンズ、プリン頭になった犬のような汚いブリーチ・ヘアを合わせて浮かれポンチ。きっとワクチン二回完遂したことにかまけてかつてよく顔を出した古書店に行ったり、勝手のわからない初めての喫茶店で分かったような顔で注文をしたりしたのではないだろうか?紛れもなく私はその一人だ。夏の日差しは今年さほど苛烈ではなく、時折降り注ぐぬるい雨、上がった後の白い風がさらにその過ごしやすさを増していた。さすがにお盆の時期に冷えが来るのは霊感バリ5家系の私にはなかなか堪えるものがあったけど、まあこれも「涼しさ」ってことかと思えばやりきれた。そういえば今年は夕方になると母も私も近所の静かな公園で人影をよく見かけた。あと早朝にオオミズアオが二匹マンションの上の階と下の階にまったく同じ位置で死んでいた。


とはいえ。夏は夏だ。サイコーだ。夏は暑いし海は青いしプールはさらに冷えてキンキンで、エアコンの効いた部屋で齧るアイスキャンディー。夜に飲み干す缶ビール。塩焼きにした鶏肉にレモンなんか絞っちゃったりして、適当につまみ一つ作って白米と食ってればそれだけで万々歳なのだ。わかるだろうか。寒くなればこれからグツグツ煮込んだうどんと熱燗なんてやっちゃったりして、それもまた一興。ああ違う違うそうじゃない。

寒くなったら何がくるか。それは紛れもないマイナス。日はどんどん遅くのぼり、日照時間は減り、外に出るたび「あーこの格好は肌寒いわ、でも家帰って着替えたら間に合わねえわ」と思い、そのまま外で一日を過ごして家で風邪をひいたことに気づき。夏は一杯だけでよかったはずの白米はおかわりに手を伸ばそうとして。夜は何となく吹き付ける風と肌寒さに寂しさを覚えていつもは連絡しないような相手にしなを作ってみたりするのだ。そうして遅く朝起きて気づく、自分が醜く太って、寒気を理由に嫌な人間になってしまっていることを。より冷えた脳みそが、阿保をやることを許してくれなくなっていく。なくなっていく日照時間の中、暗闇で熟考し悶々とする時間は増える。そうこうしているうちに黒ずんだ皮脂のようにギトついた「何か」は近づいてくるのだ。しかも一度こびりついたらなかなか離れてはくれない。行きはこんなにすんなりくっついてくれるのに、帰る気配が一向に見えない。彼の名前は「鬱」だ。

こいつはマジですごくて、夏になると「今自分出番じゃないっすね」と空気を読んでくれる。友達と集まってバーベキューなんてしようもんなら、その匂いを嗅ぎつけて涙するくらい、こいつはザ・夏な感じが嫌いなのだ。波物語とか行ってたら涙流してジタバタ騒いで、ジブさんの顔なんてもう見れなくなってしまったのではないだろうか。知らんけど。そのくせに9月になると急にめちゃくちゃ元気になって、文化祭の準備に明け暮れたあの放課後の香りや、夏のリビングEDMお馴染みのセミとは裏腹に蟋蟀やら鈴虫やら各種虫の鳴き声も召喚しちゃったりなんかして、フロア(私たちが生きる世界)を「寂しい」「わびしい」空気に転換しようとしてくる。と言うか実際なっているのだ。体調が空気に左右されやすい敏感な人はみんな気づいてるのではないだろうか。


今年の奴らは、なかなか仕事が早い。


みんな、どうか鬱がやってくる前に、自分一人だけでもいいからパーティのひとつでも開いてくれ。どんなに明るく虚勢を張ったって無駄だ。あいつらどうせやってくるんだから。もう9月1日だから。君のすぐ隣に、ニコニコしながら熱燗啜ってんだからさ。せめてビールでも飲んだくれて、今日の夜は終わりにしようぜ。

ネイルサロンにいるスパイに関する手記


働いている間じゅうずっと自分の爪を見て満足したいのでよくネイルをします。


セルフでもやるんですが、今日は気に入っていてたまに行くサロンの話でもしたいと思います。地下鉄の新宿線沿いにある駅から徒歩3分くらいで到着する。立地はまあまあ、頑張ればJRの駅からも歩ける場所にあります。繁華街を抜けて5階くらいある大きな本屋を右手に見ながら古臭い橋を渡って、横断歩道を渡るとまいばすけっとやら何やらと300円均一の雑な居酒屋が並んでいるのが見えます。向かい側にはベローチェ。この辺住んだらまあなんかご飯には困らなそうだなと言う場所で、さらに路地裏に入ると新旧の中華料理屋がバラバラと出て来ます。


まあ、で、まいばすの通りに入ってしばらく歩くと築30年くらいの少し古びたマンションが出て来ます。


白い壁は所々グレーの汚れだったり擦り跡があって、下の方にだけ茶色いタイルが飾り付けだけのために貼ってある。ポストは銀色に黒ダイヤル。フロント部分の床はこげ茶のタイルばりなんですけどハニカム貼りでなんかやっぱり古めかしい。バチバチ唸る切れかけた蛍光灯はうるさくて薄暗い。しかも一階の裏側が謎の居酒屋(昼は空いてない)なので、少しにんにく匂いが立ち込めて余計に変な雰囲気。


そこのガッタガタいうエレベーターに乗りこんで、丸型で指先くらいの白いボタンを八階で押す。毎度その可塑性の高さに驚く。押した指先ごとどっかに持っていかれそうなそんな感じ。ところでこの形式のエレベーターボタン大好きなんだけど、誰かわかる人いますか。昭和感とフォントの丸っこい感じが大好きで、古いビルに入るときにいつもエレベーターがこの形式でありますようにと祈っています。


話を戻すと八階に着いてガッショオンと扉がひらいて進めば801号室と貼られた部屋札の隣、ドアのど真ん中に「ねいる〇〇」と全部ひらがなで書かれたスケッチブックの切れ端がバァンと出てくる。この時点でわたしはもうめちゃくちゃおかしくて、何度来ても笑いを堪えきれない。面白いな…


ギィ一と音を立てながら開く鉄扉は実際かなり重い。最初来た時は私も本当に後悔した。これから何が始まってしまうのだろうかと。でも開けてみるとオフィスのようなグレーのごわごわしたカーペット張りで白壁紙、白天井が小綺麗な一室が出てくる。



なーんだ、普通じゃんと思って靴をスリッパに履き替えていると、すごすごした様子で淑やかなおばさんが小さな声で呼びに来てくれる。


「こんにちは…」

「はーい、17時から予約してる○○です」


あとは席に着くよう促されて、ガラス張りのテーブルに手を晒して、ネイルのオフが素早く始まって…そんな感じで意外と淡々と施術は進んでいく。特筆したいポイントがいくつかあって、それはこのおばさんがめちゃくちゃ手練れだということだ。削る機械を使っているとはいえネイルオフにかかる時間は15分強。しゅばしゅばと神の手捌きでネイルを剥がし終えると、それはやりすぎなんじゃないかなって勢いで爪の表面を削られ始める。小さい頃にレシートの裏を爪磨きとして使った時に感じた、爪から皮膚まであと少しでスースーするあの感覚をまた味わえます。まあちょっと怖いので「軽くやってください」とか「ちょっと痛いです」とか、簡単に要望を出すと、スミマセンとか細い声で呟いてまた激しい勢いで爪を削り始める。この場所に来ると自分の今までの常識とかなんだったんだろうなあと改めて問うことができるので有り難い。真実なんていつだって軽薄で人を裏切るから、信じてない方が楽なんだよな。棚の上にあるどでかいモニターで流れてるテレビ番組を、首を持ち上げ適当に流し見する。このおばさんは、おそらくあまり日本語が流暢ではない。それなのにも関わらず日本人の客に向けてどでかいテレビで彼女にはわからないバラエティ番組をひたすら流し続けている。


白い部屋の中で削られた爪の粉がふわりと舞ってコンタクトレンズの表面にパラパラ入ってくる気がして、目をキュッと閉じていると「いたいですか?」と弱々しく聞いてくるのだ。「いえいえ、なんともないです。すみません」


私は思う。もしも、この粉が、爪なんかではなく何かとんでもない幻覚を見せる薬だったりしたら…


とんでもなくつまらないバラエティ番組のせいなのか、思考があらぬ方向へカタンと揺れて元に戻れなくなってくる。


ところでこのおばさんの凄いところは、とてつもなくセンスがいいところだ。フォーマルなものもファンシーなものも、少し派手でゴテゴテしたものも、全て統一感ある仕上がりにしてくれる。写真も見せれば一発で再現してくれるのだが、私はこのひとの柔らかく優しい、それでいて明るいカラーの仕上がりが好きなので、色見本だけさしてあとはお任せしてしまう。


オレンジやピンク、暖色が爪に乗っていないとご飯が食べられないなかなか面倒な性質の私だが、ぽつぽつと置かれたラインストーンとシェル、ラメラインでいつも可愛く満足いく姿に仕上げてくれる。一度全く意思が伝わらず想像の5倍くらいの大きさのラインストーンを三つも同じ指に置かれたことがあるけど、落胆したのはそのとき以来ない気がする。あととにかく安い。素材代以外取ってないんじゃないかと思う。シンプルなもので4000円代くらいで凝ったものでも6000円くらい。やっている時間も日によってまちまちで、事前にじっくりと予約可能時間をウォッチしておく必要があるのだ。それを考えるとこのひとはあまりこの仕事で儲けようと言う気もなく、適当にここで暮らしながら小遣い稼ぎのつもりでやっているのだろうかと考えが捗ってくる。何に脳を使ってるんだと思うかもしれないが、本当に店で流れているバラエティがおもしろくないので思考がどんどんエスカレートしていく。


もしかするとこのおばさんは、どこかから来たスパイのエージェントで、日本人は今日もこうだ、とか、日本人の見る番組はまじおもんないし、今日来た客は熱心にそんなものを見てやっぱり日本人は変だ。とか。窓の外から街の風景を眺めては平和な日々にため息をついてみたりとか。マツモトキヨシとか言う訳のわからないネーミングとまばゆい看板に目を細めてしまったりだとか。母国で行われていた激しい情報戦争の中で、唯一安まるのがネイルチップを作ってる瞬間で、今のこの小遣い稼ぎにそれが生きてたりするんじゃないだろうか。だとか。凄い妄想がグングンと広がって私と彼女しかいないこの部屋をもや〜んと包んでいく。あ、こんなに考えちゃってるぞ。勝手にひとのことを妄想するのはよくないな。と手元に目を戻すと、薄いピンク地にラメのフレンチが入ってラインストーンと貝殻のモチーフが両の中指。人差し指と小指には青いホログラムのネイルが施されて全体的に上品な仕上がりになっている。一応はオフィスワーカーの身として、上品であることはとても重要。うんうん、今回もまた完璧だなあ。何度も頷いてかわいい〜と呟く私に、おばさんも少し満足した様子でふふ、と笑っている。なーんだ、こんなに優しく笑ってしおらしくて、エージェントな訳がない。棚に立てかけられてるiPad的なものを使って情報のやり取りをしたり、キャッシャーにある金額の何万倍もの金を金庫に保持してたりなんてしないよな。全く私ってば何を妄想してるんだか。これだから暇な社会人は。


荷物を持ちながら帰り際に奥にあるキャッシャーで支払いを済ませる。ポイントカードも何一つなくて、その場で予約を迫ることもない。こういうドライでありながらさっぱりした関係性であるべきだよな、客とお店っていうのは。知らんけど、まじで知らんけど。


「ありがとうございました〜」

「ハイ、アリガト、ございマシタ」


膝だけをやや屈めてお辞儀をする彼女に向かって少し手を振ってギィギィなる扉を開く。うん。やっぱりなんの変哲もない少し昔の建物だ。やっぱりそんな物騒なことをするひとじゃないに決まってる。やっぱり猫と犬だと犬の方が飼っていそうなタイプだったからそう言う後ろ暗いことはしてなさそうだな。


この文章はここで途絶えている

いかれる街のグロテスク、デグジュペリより愛を込めて


架空の話です。


星を旅してやってきた脚の細い美青年が、たどたどしくも優しい、低い声色で。訥々と話す。

僕はまさしくサン・デグジュペリ。初めて星の王子に出会った人であれば間違いなくこの出来事を小説にしたろう。だから、なので、僕もここに話を認めてみようと思う。眩く輝かしい道しか約束されていない君と、しがない労働者の僕の間に流れる川は果てない。このまま僕達は今後いのちがぶつり切れるまで交わらないであろう。まあ少しは許して欲しい。たまに疲れをひきずる夜、優先席についつい座ってしまうのと同じ、ふとした罪なのだ。


大きな大きな平皿に入ったふやけた星屑のオートミールをぺろりと平らげたこととか、ざわつく大地の裾野から太陽の光が出てくるのを嫌そうにみていたりとか。面白かったなあと思うんだ。ここで語る僕の傲慢を許して欲しい。


豪奢なシャンデリアが飾ってある家に住んでるのか、王族は汚れた水は飲まないんだろうとニヤニヤしながら聞いたら、あそこの穴に住んでいる。採石場ですこしの分前をもらったりするんだ。と言った時、なーんだ、人間らしいとこもあるんじゃあないかと思って僕は一人嘆息したこともあった。


僕は君が苦手だと言った星の川の飲み物を毎日とても沢山飲んでいた。川を濾過した後のカスみたいな汚水さえ飲んだ。はしたない身分だったから。彼は星の川はふらふらになってしまうから、あまり口に入れられない。僕はその事実が彼を美しくせしめているんだなと思ったし、祭りの時は決まっていなくなってしまうので、嗚呼なんだご機嫌をとりたかったのかその尊顔が離れるのが残念だと思ったのかわからないが、僕は君の前であまり星の川の話をしなくなった。


代わりに火星で見つけた珍しい彫刻であったりとか、数世紀前とある生き物が描いた壁画の話をしたんだ。僕ほど、こういった分野に詳しい奴はいないだろうと思ったのに、ほかの星から来たはずの君は負けないくらい、いやあ僕よりも下手したら詳しかったんじゃないかな。労働者にしか許されないポンチ・ミュージックを知っていたりもしたんだ。あれはなんだったんだろう。君はどこで知ったのだろうか。しかも君ときたらなんだか美しく光る棒を持っていて!くるりくるり、地面に模様を書いたら祭典の装飾品がパラパラ生まれるんだ。とんでもない才能だよ。そういえば祭典の主催者の言っていることがアンドロメダ星雲の言葉だったから、二人で一緒に怒りに行ったりもしたっけ。なつかしいな。


だから僕はてっきり勘違いしていたんだ。


君はこれからこの星でたくさん美しいものを作って、すごいすごいと持て囃されて生きてくんじゃあないかとばかり。君が少し道に迷って、骨董屋への入り方を聞いてきたときにさ、僕は心を決めたのかそうかそうかと親身になって先輩面をしてみたりだとか。そんなことがあったけれども、星の王子はまた他の大きな星へ行ってしまった。隕石を打ちつけて作ったトランクケースと彼の周りにあった星を閉じ込めた沢山の宝石まで置いていって。ここに来た時から着ていた柔らかいローブと煌めく髪だけ持って、見た時にはもぬけのからだったんだ。そりゃ、行こうと思うと言われはしたけども。


僕は実は苦しかった。


少し近づけたと思っていたんじゃあないかな。と勘違いしていたのか。いや、それよりもこれから僕にのしかかる永い孤独のことを思った。壁画の話ができなくなっちゃうんだ。だけど僕と壁画の話なんかするよりずっと君には追いかけるべきものがあったんだって。自分勝手な話さ。


だけれど最近やっと気づいた。本当の友達ってやつは、選んだ道を応援しなくちゃ。くだらない個人的な感情で縛ったりだとかそんなことするべきじゃないって。


本当におめでとう。これからは流星を見るたび、君のことを考えようと思う。


最初から僕はサンデグジュペリじゃあなかった!労働だけが身を蝕み続け、骨がぼこぼことなんだかよくわからない場所に出てくる。毎日はとんでもない速さで過ぎ去り、残りの少しの時間、炉端の花を見つめていれば朝が来てしまう。空を見上げる暇がなくなってしまったんだ。街はやっぱりいかれてるし、この汚く黒い大地を踏むことなく君がいなくなったことにもはや感謝すらあるな。


知らないものがあることが苦しくて毎日目が潰れそうになるまで知ることをやめなかった僕だけど。


たまには空のことも見るようにするよ。気づかせてくれてありがとう。


たくさんのことを考えている。さてそれが思い出だったんだか、僕の思い込みだったんだか。怪しいくらい朧げなんだよ。道端にネモフィラが咲いていてよかったと思えるくらい。街はやっぱりおかしくなったみたいに見えてしまう。僕がおかしいんだろうか。祈る日々が終わり、君の道のりを見つめる。長い滑走路はもう終わりだ。さようなら。またいつか。違う星雲で、会おう。

Queenとわたし

小学五年生の頃、家にある英語のCDを出しては馬鹿でかいラジカセで聞いて、知ってる歌があったらノートに書いて、歌詞を全部写して丸をつけた。ポツポツ単語を分厚い英和辞書で引きながら、軽く和訳をしていくのにハマっていた。英語で無理くりコミュニケーションさせられるALTの授業は苦手だったけど、私は誰より英語が得意な自信があった。

一番和訳を繰り返したのはQueen。JewelsⅡとグレイテストヒッツを交互にかけて、ある日は母の前でTie your mother downを。ある日は父の前でGood old fashioned lover boyを。ボリューム24で回しながら、私は彼らの音楽や才能、日本を訪れたときの発見談や小噺を漁っては悦に入っていた。


昔の少女漫画家が幻想を抱いたように、私自身もQueenに大きな思いを寄せたのだ。


かくしてQueenが作り上げた音楽を愛し、英語を学んだオタク少女は、10年後、慶應義塾文学部英米文学専攻へと進んだのだった。

小説が好きだから英米に進んだと思う方も多いと思うし、もちろんその側面もある。だけれどもずっと私は、根底にQueenがあって、実は彼らに英語でインタビューしたいというひっそりとした夢があったのだ。これ、実は今のいままで私とThe BOOM宮沢和史先生しか知らなかった事実です。


なぜ宮沢さんが知ってるのかというと、大学3年の時、私の現代芸術の先生だったからであり、その時のレポートでQueenの音楽がどれだけ素晴らしいか漫画にしてお渡しし、最後に私はインタビュアーになってQueenに質問するんだと書き殴ったからです。

この夢まだ諦めてない。諦めてないよ、私は。


さて、ところで金曜にボヘミアンラプソディが吹き替えで放送され、複雑な心境はさらに増した。吹き替えが、ふ、不思議。


ボヘミアンラプソディをはじめて観に行った日、私は「はーぁ」と嘆息しながら一日中涙が止まらなかった。これは本当に冗談抜きでしばらく泣き続け、周りの人を心配させたものだった。感情と感情とがブチンブチン弾けあってぶつかり合って、涙を流したあとまた涙を流した。自分が何より音楽を愛するきっかけになった人たちを、こんなふうに丁寧に映像化してくれて本当にありがとう、イチャモンの一つでもつけに行ってやろっかと思ったけど、ラミの演技が本当に素晴らしくて私は頷き続けるしかなかった。そういう感謝の感情とともに、


見つかっちゃう!私の好きな人たちが、またよくわかんないって人たちに愛してる曲が取られちゃう、どうしようって、脳の中がポーン、グルグル、讃美歌のようなピアノの音色、切り裂く歌声。Love of my lifeに乗せてフレディが柔らかく耳に入ってくる。


"Don't take it away from me

私から奪わないで


Because you don't know

知らないんでしょ


What it means to me"

私にとってどれだけ大切なものか


ホントその通り。でもそんなちっぽけな私個人の愛だけで語っていいような音楽じゃぁないんだよね。


実は結構金曜ロードショーの放送後、SNSで色んな人がああでもないこうでもないと憶測や感想が飛び交い、爆デカい感情に包まれてしんみりしていたわたしだった。


そういえぱ私の後輩の男の子はインスタグラムで[ボヘミアンラプソディを書いたのは、病気が発症してたからなのかなあ]と書いていた。史実からしたら発症のずっと前に書いてる曲だし、なんならもうちょい、ヘテロみがあった頃の曲かなーと個人的には思うので私と彼の間に認識のずれがあった。だけど、ここ最近本当に思うようになったのは『感じたならそれがその人の中で正解なんだ』ってこと。


私がQueenへどんな爆でか感情を抱いてようとも、私の中のフレディとブライアンとロジャーとジョンがいようとも、それはフィルターを通して見られたものでしかない。


みんなが見た彼らはみんなのフィルターを通してこそ受け取られるべきだし、それが真なんだなと思う。これってたぶん大学受験の時にやった、自分の積み上げた経験をもとに人はものを見てるってやつなんだと思うけど最近やっとわかってきた。そういうもんなんだね。


今更になって「小論文を読む」とか「リンガメタリカ」みたいな参考書を読むと、わー、これってあれじゃんと気付いたりする。社会に出て時間とやりたいことが闘い始めて、最近それにめっぽう負けてしまってるけど、こういうことがあると社会経験は決して無駄じゃないんだと感じられる。


話がどんどん逸れたけど、ボヘミアンラプソディの中で史実と異なる所も沢山あったし、ファンとしてツッコミ始めたらキリがない。もちろんそれでもかなり忠実に作られてて、観客を楽しませるためにあのような脚色は必須だった。最高のフィクションを受け取って、沢山のエモーショナルが生まれる。私から奪わないでなんて言えないよ。


だけどやっぱり私の人生をかけた愛。


セダンに乗って迎え来て、リッツでワインを頼んでほしい。まるで古風な男の子みたいに。まだまだ夢を見させて欲しい、わたしにもみんなにも。

現実でも夢の先にいて欲しい、私はまだまだ諦めない。

good old fashioned, lover boy.


じゃ、おやすみなさーい