どうということもない

どうということもないけど 忘れたくない

みんな欲しいの「余地」だけ説

 

中身なんて二の次で良くて、みんな想像する余地だけ欲しいんじゃないかな。

一体現在どのくらいの人が、一次創作を一次創作だけで愛しているんだろうか。

 

インターネットはすごく発達した。知らない人もいるかもしれないが、十五年くらい前のインターネットで二次創作をするのはすごく厳しいものだった。ネチケットの数々、検索避けタグ、サイト内での厳しいパスワード、パスワードを乗り越えたと思ったらそれが釣りサイトだった時の虚しさは計り知れない。それがリゼでもナノでもエムペ!でも、フォレストページでも魔法のiらんどでも、ニンジャツールでもpepsでもfc2でも、歴戦の同人戦士たちはサーチエンジンの荒波を潜り抜けていた。

あんまり若年寄的なことを言って通ぶりたいわけではない。むしろ本当にそういう言葉が発達を害すとわかっているし、ジオシティーズとかを知るもっと上の方もいると思ってたので、十数年のインターネットの変遷についてはめちゃくちゃ静かにしてきた……と思う。

 

07年にできたpixiv、08年に日本でサービスを開始したTwitterの存在は本当に大きかったと思う。とはいえこの二つって自分の記憶ではすぐにバーンと普及したわけではなくて、07〜10あたりはまだmixiやモバゲーの力もすごく強くて、作品や人の増え始めた10年ごろから移行期が始まっていったように思う。


pixivが始まって5〜6年は個人サイトがメインになっていて、それを倉庫的に移設することが目的だったりしたのだ。検索よけタグをつけて死ぬほど対策してきた作品を、下手したら何も知らない人が楽しめてしまうかもしれないということはある種恐怖だった。それは自分にとってもまた同じだった。とはいえ、他ジャンルに新参な人間が新しいジャンルへ手を出しやすくなるのは、同人界隈のパラダイムシフトだった。

 

Twitterでもpixivでも、鰻登りで作品投稿する人が本当に増えた。めちゃくちゃ有難いし楽しい。それはもう加速度的に増えているので毎日ぼーっとしていても二次創作を目にするし、人気コンテンツだったら一次供給よりも断然二次供給のが多い。驚くべき進行具合だわ。マジでこれいいところも悪いところもあると思っていて、公式設定みたいに二次創作設定のが蔓延してしまってあれそれ二次創作なんだみたいなことが余裕で生まれている。あと一次コンテンツに触れずに二次創作のみ摂取して二次創作を始める人が結構いる。それ自体は悪くないことだと思いつつも、なんかそれってブックオフが儲かる的なことと同じことになっているような気がする。

 

元ネタが盛り上がって元の売れ行きが上がって欲しいのに、コミケTwitterだけが盛り上がってしまうみたいな。事象が多発していて、これは結構マジで悲劇だと思っている。

 

二次創作が当たり前のようにどんどん、摂取されてそれが二次創作だと気づかない人さえいる今、もうみんなどちらかというと余地を求めてしまっているような気さえする。元ネタのものをそのまま食べるよりも、そこに空いたスペースでズンドコ新しい料理を作っている気がする。カップ焼きそばの焼きそばを食べるんじゃなくて、汁でスープ作ってるみたいな感じだろうか?

やっぱり、今の二次創作の余地を人々が欲する状態が続くと、かなり将来的に見れば一次作品の発生が鈍化してしまうような気がする。Vtuberとかは違うのかもしれない。というか、余地が求められる現代社会において、Vtuberが流行るのは絶対的な事象だったのかもしれない。

 

しのごの言いましたが、自分は二次創作大好きです。これからももっと盛り上がって欲しい。そして原作が何よりもっと盛り上がって欲しい。あわよくば……本誌を追ってる人が増えて欲しい……

この辺で終わります。

 

祖母がなくなり、青森にまた向かいましたが本当にやることがなく、原神ばかりやっていました。そうしたらもう今月データ5ギガしか残ってないです。

 

とんでもないゲームだぜ。