どうということもない

どうということもないけど 忘れたくない

新歓期のはなし


大学生になり、驚くほどトロトロと、かつビュンビュン時が過ぎていって、もう四年。


この春、四年になるのは全然嫌じゃなかった。むしろいいなと思ったくらいです。


なぜかというと、もう新歓をやる必要も、される必要もないから。特に1年の頃は、本当に本当に、この期間が辛かったんです。


1年生の頃、入学したての私は、世界一偉そうな女だった。しかもブスだった。マジで。

今よりずっと化粧も下手で、よくわからんワンピースが一番オシャレだと信じていた。


青稜とかいう大して頭のよくない学校から、慶應に進んだという自負があまりに大きく、世界一つ救ってやったくらいの気概だったのである。まさしく井の中の蛙大海を知らず。


最初の頃は自分は可愛いし頭もいいし最強やんけ!なんも怖いもんとかねーわ!と思っていました。恥ずかしい。

そんな中で某テニサーの1女にはべらぼうに可愛い子が集まっていて、自分はゴミレベルのブスなんだと自覚しました。放研では明るく派手に行こうと思って先輩にタメ口を使って嫌われたりもしました。アホすぎ。


新歓期間は、先輩達に覚えてもらおうと必死になって、とにかく疲れていた。

実は毎日バスの中で泣きながら帰っていた。


自分のしてきた勉強と、新歓期間こんなに必死になって自分が周囲にしがみつこうとしている相関性を問いただしていた。


そこには二つの気持ちがありました。


茨木のり子の「寄りかからず」の精神を高校3年間担任から学び続けた私は、自律できる女性になるために勉強していました。それなのに今となっては拠り所になる場所へと、脇目も振らず媚を売って、恥ずかしくないのかという気持ち。


もう一つは、自分が奢っていたことを痛いほどに知ってしまったという、悔しさでした。

大して面白い人間ではなく、顔なんて精々中の上がいいとこで、服のセンスもない。

これが本当に、日を追うたびに心の柔らかいところをズブズブと刺していました。


毎日心が血を流していて、その止血もうまくいかず、そのまま大学へ向かう恐ろしさは、今でも忘れられません。得体の知れない、新しい環境と戦うことの恐怖がそこにはありました。


だから、1年生でそういう、同じような不安を抱えている子がいたら、遠慮なく相談して欲しいです。それと、結構そういう子は多いのではないかと思っているので、2年3年4年、大きなお兄さんお姉さん達は、1年生に優しくしてあげましょう。


自分の生意気も、時間が経って自分を客観視する時が来れば深く反省するものだから、とりあえず今は1年生の男は俺飲めますタバコ吸いますイキリぶっこき、女は私世界で一番可愛いんです早よ囲えイキリぶっこきを大目に見てあげて下さい。季語みたいなもん。


1年生のイキリが春の季語に追加されるときはいつか来るから。その時を待ちましょう。

あれ、なんの話ししてんだっけ。


ポムポムプリンってかわいくね?